森羅   【吐息の航跡 final】
  疾走するなかで、人はあらゆるものを呑み込み、あらゆるものを吐き出す。矛盾や悲劇を生みだしもすれば、喜びや安らぎを育てあげもする。そういう存在。そういう存在としてこの世界に生まれ、響き合い、消えてゆく。生命とは本来、ただ物質の塊としてそこに佇んであるのではなく、草原をゆく風のまにまに響く音の調べのようなもの。

  ネットにより架構された社会を‘仮想現実(virtual reality)’と呼び、実社会と対比させる語り口が往々にして欠落させてしまう視点の一つに、いわゆる心脳問題があります。“私の脳は認識によりこの宇宙全体を包みこみ、私の脳を含む身体もまたそこに含まれる”と書いたのは作家のポール・オースターですが、ある個人の内部で仮想人格が一つの人格モデルとして機能しうるその一点においては、彼の文学世界とネット社会、そして実社会との相互のあいだに確たる隔たりは実はない。あなたがあなたの人格を‘仮構されたなにものか’ではないと信じるのは容易いけれど、だとしても瞳に映る赤の赤らしさを受け入れるしかない以上、その試みはほとんど祈りにも近い。

  “命は「いのち」とよみ、「生(い)の霊(ち)」の意であろう”とする言語学者の白川静は続けてこう述べています。“生が外ならぬ命によって絶対的に規定されているという、存在の本質的な構造を無視して、恣意的な生活が可能であるとするのは、現代の人々の一つの妄想にすぎない。”
  これを仮想現実の語に引き付けて逆説的に読み解くならば、おそらくこうなります。テレビ・新聞・携帯電話・インターネットといった各種メディア装置により架構された社会を生きるのが現代人における‘現実’の一方の姿であるならば、それはもはやネットの世界に生み出た新たな人格のありようと質的に何ら差異はない、と。そのことの善し悪しをここでは問わず、代わりに白川の言葉を続けることで本記事の結びとします。

  “人の寿夭は、おそらく先天的なものであろう。そしてまた遺伝によって構成されるその機能と生命力も、おそらくはすでに予定されているものであろう。しかし生物の進化の過程からすれば、そこに生活者の意思が加えられる余地は存するものと考えられる。その共同の意思が、その種の進化をもたらしてゆくのであろう。それを人の修為の上に移していえば、「夭寿うたがはず、身を修めて以て之を俟つ。命を立つる所以なり」という語に要約される。「命を立つる」とは、所与的な命を主体的なものに転換することである。”

  だから楽しいんです、とはgoodbyeの弁。
 
 
【吐息の航跡 final: 2006年1月25日 Diary Note 更新開始】
  ようやく戦列乗りとなり、負け越しながらも対人戦での勝ち星をポツポツと稼げるようになってくると、そろそろプレイスタイルを変える時かなという思いが次第に増していきました。このプレイ日記もまたその試みの一つだったわけですが、書き出して4ヵ月半がたちいま思うのは、こんなに続くとは思わなかったなぁということ(笑)。中の人のリアル日記ですら半月以上続いたことは稀ですから、本人的にはちょっと驚きです。

  なぜ続けられたのかを考えると、もちろん毎日更新なんていう高すぎる目標(!)を端から諦めていたこともありますが、やはりコメントを付けてくれたりゲーム内で日記についてTellをくれる他のプレイヤーの存在が決定的だったと思います。感謝感謝です。他のかたの視線が自らの推進力になっていることを毎回書きながら感じる日々でした。
  ここでわたしが大事にしようと思ったのは、“まだ未経験なのだけど、その記事内容に興味がある”と感じる人に向けた文章を心がけること。いきおい、経験済みの人にしかわからない言葉遣いはできるだけ避け、自分で実際に経験したことだけをつらつらと書き出していくというスタンスが出来上がっていきました。

  ただ、わかりやすさを意図したあまり、とりこぼしたことも多いなぁとも感じます。海事系の記事に焦点を絞ったため、とりわけ“吐息の航跡”と題したこの回想録シリーズでは、商会での活動やフレとの関わりなど、本人としては海事の活動と同じかそれ以上に楽しんでいた出来事を、ほとんど入れ込むことができませんでした。実際にはここで書いているほどいつも海事をしていたわけではなく、ユーザーイベントが大好きだったり、キャラ本体は動かずにチャットでバカ話だけして数時間を過ごしたり、などなど。

  さて、その“吐息の航跡”シリーズも、今回でとうとう最終回を迎えることとなりました。
   (初回記事は右記URL: http://diarynote.jp/d/75061/20060125.html

  プレイ日数にして、丸10ヶ月が過ぎようとしています。ずいぶんやり込んだなぁと、いろんな意味で我ながら感心してしまいます(笑)。この日記にしても、こんな風に長文スタイルが出来上がるとは、正直思ってもみませんでした。^^; ともあれリアル事情の変化や、ゲーム内でも砲撃スキルがほぼ整ってきたこともあり、これを機会にまた少し、ここで当日記を含むプレイスタイル全般を変えようと思っています。

  しょせん遊びだし、という言葉をゲーム内で時折耳にします。その通り、ゲームですから徹頭徹尾、‘遊び’にすぎない。けれどだからこそ、すこし本気をだしてみると一層の面白味が出てくる点は、遊びも仕事も、恋愛も生活もみんな人生の一幕としてきっと一緒のはずですよね。なにしろ使っている時間は少なくとも、ネトゲにしてもリアルそのものなわけですし。
  などと、さいきん寝落ちがまた増えつつある自分に言い訳しつつ、今夜もプレイにいそしむ所存。ゲーム内で親交のあるかたをはじめ、話したことはないけれどプレイ日記はお互い読んだりコメントを付け合ったりしているかた、たまに訪れてくださる読者専のみなさん、今後ともgoodbyeをよろしくね^^ el punto final.
 
散!   【吐息の航跡XV】
 前回記事に続き、ナポリ沖大海戦を巡って。まずは総合戦績。

  初日   : 43勝 0敗 5分け  勝利ポイント 96  戦功 105
  中日   : 44勝 4敗 10分け 勝利ポイント 92  戦功 99
  千秋楽 : 49勝 7敗 8分け  勝利ポイント 95  戦功 114

▼海戦総覧:
  大海戦全体の総合結果は勝利ポイント総計で3113vs2443、イスパニアサイドの“辛勝”。おそらくイングランドサイドが初めて数的劣位の側で戦った海戦であったことが、勝敗の行方を如実に分けたのではないでしょうか。たとえばペア艦隊重視の戦術は少数側でこそ十全とその威力を発揮するもののはずですが、今回に関しては事態があべこべになっている局面を多々見かけました。
  よってこの陣営でもう一度戦ったとすれば、少数側で戦うことを覚えたイングランドサイドが同様の失地に甘んじるとも思えないわけですが、その一方で日々地力を増してゆく新三国の勢いを考えると、3ヶ国vs3ヶ国の構図がありえない現状の連盟システムは早晩機能しがたくなってくるだろうとも思います。
  NPC艦隊については、現状の範囲内なら多様化の一端としてOKかなという他に、取り立てて関心沸かず。NPC狩り専門艦隊の存在もまぁ、いろんな工夫や楽しみかたがあっていいのではという範囲。

▼個人戦績:
  初日+中日合計 : 与撃沈 7位(13)  被撃沈 3位(4)  修理 10位  外科 8位  マグロ 6位
  千秋楽のみ    : 与撃沈 3位(14)  被撃沈 1位(7)  修理 10位  外科 8位  マグロ 6位

  次に個人戦績。今回の大海戦、わたし個人は最初の二日間と最終日とで、交戦中の意識の置き場を少し変えました。その結果が数値にも現れていたので、上記のようにまとめてみました。上列は1日目、2日目の合計、下列は3日目のみ、各項目の実行回数をペア艦隊10名中における自身の順位に置き換えて表記しています。ただし上記数値は自艦の戦闘非参加時における僚艦の戦果を含まないため、多少実態とずれている可能性あり。カッコ内は実施回数。以下項目別に。

▽与撃沈:  初日+中日の合計値13与撃沈を、最終日は14撃沈と一日で上回りました。これは直接的には、前二日間は敵旗艦を落とすことのみを目的に動いたため、途中邪魔になったり船首船尾をこちらに向ける敵艦以外は基本的にスルーしていたのに対し、最終日は落とせそうな敵艦があり次第、与撃沈を目的に舵を切った結果かと思われます。また間接的には、援軍側で総アタッカーを旨とした自艦隊が、最終日には旗持ち側に回る機会が増えたことも影響しているかもしれません。(旗持ち側艦隊の場合相対的に交戦時間が長くなり、自提督を狙う敵艦と対するため与撃沈の機会が若干増える傾向があるようです)
  ちなみに最終日の与撃沈数3位は、今回MVPを獲った2人に次ぐ順位。できるだけここは維持したまま、他の要素を向上させていきたいものです。

▽被撃沈:  与撃沈同様、前二日間の合計を最終日が上回りました。前二日の被撃沈計4回は、ペア艦隊中3位タイに4名が並んでいました。計6時間やってこの数値ですから、ここは問題視せずにおきます。
  ただし最終日の7回撃沈は問題。(1位とはこの場合、一番たくさん沈んでいるという意味です。^^;) 艦隊メンバーが提供してくれた動画をみても(kokoroさん感謝!^^)、敵旗艦に意識を置きつつ他の敵艦に対して生半可な攻撃行動をとったあげくの被撃沈を随所に確認できました。このタイプの戦いかたを磨くことは、砲撃力が整ってきた今後の課題として良さそうです。

▽修理:  あとから数値をみて、自身その実行回数の少なさに唖然とするほど、修理をできていないことが判明しました。よって自分的には、今回の記事ではここが肝です、俄然。
  前回記事に述べた通り、PC環境の悪さを補うために試みた工夫が、結果として修理の少なさをよりシリアスなものとしました。結論から言えば、キーの割り当てかたを誤った。詳細な説明は省きますが、F8を担当させた同じ左手の中指に、他のいくつものキーをも振り分けてしまった結果、自分では連打しながら動いているつもりでも、実際には連続する他のアクションの狭間でほとんど機能しなかったようです。
  ただわたしの環境の場合、F8を押してもスロットウィンドウが出るのに人より時間がかかるため、もう一度押したF8がゲーム内に伝わる頃には僚艦のF8連打により修理が完了しているというケースも多々あるんですね。艦隊平均の修理Rはおそらく13前後ですから余計に、相当瀕死のダメージを僚艦もしくは自艦が受けない限り、わたしの修理発動が実際に為されるケースがなくなってしまった、とも推測できます。

  では、どうすればいいか。キーの置き換えによってF8連打がまばらになる問題については、F8専門に特定の指をあらためて割り当てなおすことでおそらく解決できるはずです。(現在試行中)  しかしもしこれにより常時連打自体は可能になるとしても、PCの反応速度の改善がない限り、F8の無駄打ちが増えるだけかとも懸念されます。そこで、次項。

▽外科:  こちらは両艦隊中8位。まったく褒められた数値ではございません。ただこちらは常時連打する必要のあるスキルではないこともあり、あくまで相対的な話だけれど他の僚艦との差は小さい。その一方でこの艦隊の場合、次々に味方艦が沈み修理が足りなくなるという局面はなく、外科が不足する局面は幾度かあった。両艦隊全体の与撃沈数は被撃沈数を桁違いに上回る一方で、与拿捕の合計と被拿捕の合計は各々3回で実に同数だったりします。
  よって、前回の大海戦の反省でも実は述べていたのですが、この艦隊(8人が前回と同メンバー)ではもしかしたら、わたしがF8を外科にすることは次善の策という以上の意味を持ちうるのかも、とも。もし次回もほぼ同メンバーで臨むことになった際には、事前に提案してみようと考えています。

  ただそもそも多くのプレーヤーのPCでは、F8を押しっぱなしにしていれば自然に連打されているようですね。単にサボってるだけと思われるのもつらいので、模擬等でも野良艦隊にはもう入りづらくなるかもです。>< いろいろなかたの動画を見るたびに、そのウィンドウ開示の革命的な(とこの目には映る)早さには感心しきりだったり。経験が浅く、スキルRも低く、何というか、三重苦のような心持ちにもなりますけれど・・・仕方ないですね。できることがまだあるうちは、それをやっていくだけです。

▽マグロ(のオリーブステーキ):  行動力に関しては戦闘前にほぼ全回復しておけば、相当長引かないかぎり交戦中にあえて回復させることへ意識を集中させる必要はなさそうです。特別な要請がないかぎり、逃避/追跡中や僚艦の白兵離脱待ちなどで手の空いた艦ができる範囲ですればいい。にも関わらずここに取りあげたのは、修理・外科と同様、艦隊内での実績順位がほぼ固定されていたのが興味深かったから。今回は結果としても、個々の特性を活かし弱点を補い合うようにうまく役割分担できていた証の一端が、こうした形で現れているのかもしれません。

 
  個人戦績の分析、以上です。自艦のことだけでなく、ペア艦隊全体として何がうまくゆき、どこに問題があったかを検討するつもりでいましたが、少々長くなりすぎたので機会を改めることにします。なお上記データ集計の際には、昨今評判の脳筋ツールを使用させていただきました。作成者のVMAXさん、親切なご助言ともども、ありがとうございました。m(_ _)m
  ちなみに、初日の小型クラスの時間帯、わたしはリアル事情からしばらく離脱してしまいました。その結果、艦隊自体は初日無敗ではなく4隻で戦っている間に1敗しています(泣)。同様に、中日にも最終日にも艦隊メンバーに脱落者で出たため、4隻で戦う時間帯がありました。そんな状況でも一時的にせよペア艦隊のメンバーを押しのけてMVPの位置につけていた艦隊メンバー、奮闘しつづけたU提督、すごいです。涙ものにエライです。ペア艦隊のみなさんともども、ほんとうにお疲れさまでした。とっても楽しかった。次回も同じメンツでできたらいいなぁと個人的には願っています。そのときはどうぞよろしく。^^

【吐息の航跡XV: 2006年1月 対イングランド カサブランカ沖大海戦 全クラスに参戦】
  初のクラス別大海戦は、ノトス・イスパニアの特色の一つ“まったり感”が存分に発揮された海戦でした。というのも小クラス、精鋭艦隊はおろか味方艦隊そのものがほとんどいない。全体編成の行われたセビリア前ですら、自艦隊のほかに4艦隊以上見えることは稀でした。前回の海戦で一緒に戦った模擬同好会のメンバーも、そのほとんどが中型からか大型のみの参加。現在の小型での暴れっぷりが嘘のようですが、要はみんな、動き出しはゆっくりなんですよね(笑)。

  その結果どうなったかは、言うまでもありません。小型クラスは3日間を通して、イングランド模擬っこ倶楽部の独壇場となりました。とりわけ艦隊メンバーが個々に追従を切り、個々に交戦を仕掛けていく彼らの手並みはもはや華麗というほかなく、混戦状態でかつイングランド側圧倒的多数のなか、模擬っこ艦隊だけがまるで別次元を航行しているかのようにのびのびと戦っていたのをよく覚えています。他の4艦が標的敵旗艦の付近にいることを踏まえたうえで、本来アタッカーであるはずの船が孤立覚悟で戦端を切り旗艦となったり、交戦が始まっても数隻足りないと思いきや、こちらにとっては致命的な位置に残りのメンバーが援軍参加してきたり。他の艦隊が10隻でやっていることを5隻でやり、1隻が相手3隻4隻をひき付けてなお沈まない。
  どちらかの提督が沈めば即終了の海戦システムにより団子状になりがちな艦隊が多いなか、彼らの強みはとにかく広く散開した状態での交戦が可能で、敵の弱点を見つけしだい自由に、そして苛烈に突けるところにありました。クラス別実装の初回ということもあったので、この大海戦は彼らの壮大な実験場と化していたとも言えるかもしれません。日を追うごとに戦いかたが進化していくのが、こちらからも明瞭に窺えました。

  MVPもむろん、3日連続で彼ら模擬っこメンバーが独占。最終日小型クラスの総合戦績など、イスパニアサイド4勝vsイングランドサイド34勝。ミス打ちではありません。フランスとの連盟全体で、4勝のみ。今回記事の画像左下は、うち2勝をあげたレアな艦隊の集合写真です(笑)。
暁を覚えず  【吐息の航跡XlV】
  今回のナポリ沖大海戦、結果としてはMVPを3日連続でペア艦隊のメンバーが獲得、ふだんはPKersの占める対人戦功数ランキングも、この週は10位中9名に両艦隊のメンバーの名が連なりました(画像左上)。ひとまず、上々の戦果といって良いかと思います。

  とはいえ個人レヴェルではまだまだ発展途上の要素が強く、日を経るごとに改善すべき点が見つかります。なかでも今回最大の汚点は、自分で予想していた以上に支援ができていなかったこと。数値的な分析は次回記事に譲りますが、とにかくまず、修理が少なすぎ(涙)。これ、決してF8連打ほか艦隊支援の意識を欠いていたわけではなく、わたしなりに工夫を重ねてきた操作法の最大の弱点がここにありました。そこで反省の意味も込めて今回の記事は、この戦闘時における操作法について

  実をいうと、わたしのPC環境はかなり劣悪です。ゲームを始めた頃から普段の会話などを通じて、自身の環境がかなり悪そうだと感じてはきたのですが、7年前発売の店売りPCですからそもプレイできているほうが不思議なのかもしれません。以前から分かっていたこととしてはまず、航跡や反射表示の設定ができない(設定すると重くなるのではなく、設定そのものができない)。そして、港から海に出る、海上から交戦海域に移るなどの際には、数秒単位の時間がかかる(よっていつも動き出しが最後になる)、などなど。

  したがってF8などショートカットキーを押してもスロットウィンドウが出るまでにかなりの間があり、マウスをクリックしても即座にゲーム内に伝わるとは限らない。けれどもそうした環境でゲームを続ける以上、それを言い訳に弱いままでいても意味がなく、この環境でできることを工夫するしかない。というわけで編み出してきた方策は、大きく分けて以下の2つに収斂されるようになりました。発想自体はいたってシンプルなので、ご自分のPC環境に不安のあるかたは、ぜひ参考にしてみてください。(不安のないかたも参考になればどうぞw)

 1. 手指の移動時間を限界まで減らす
 2. マウスポインタの使用頻度を極限まで削る


[1. 手指の移動時間を限界まで減らす]:  端的に言えばキーの置き換えソフトを導入し、左手首を一切動かさない状態ですべてのショートカット、カスタムスロット、一斉発射、カーソルキーによる舵切り等を行えるようにしました。これによりリアクションへの反射時間が、コンマ数秒縮減できるはずです。ただし、一度設定を変えると、慣れるのに異常な時間を要しますのでご注意を。模擬等で慣らすあいだは撃沈されまくりです。
  具体的にどのようにキーを割り当てているかについては、今回の大海戦での猛省を踏まえて再設定中なこともあり、日記での公開をまたの機会に譲ります。

[2. マウスポインタの使用頻度を極限まで削る]:  まずマウスでのみ舵を切るのではなく、状況に応じてカーソルキー([←]と[→])を多用すること。マウスクリックによる舵切りに比べ、カーソルキーでの舵切りは運動が直で伝わるため舵の動き出しが早いのが利点、けれども方向選択終了まで旋回行動が始まらないのが難点。そこを無意識に使い分けられるようになれるかが肝です。
  次に大砲の発射時にはクリックでの標的選択&発射だけでなく、Tabキーによる選択、Enterキーによる一斉発射、およびファンクションキーによるバラ撃ちを多用すること。TabとEnterの使用は船自体の誤動作の機会を減らすことにもつながります。またファンクションキーによるバラ撃ちは囮弾として機能するため、往々にして敵艦を欺いたうえでのクリティカルヒットを誘発します。
  これらの最大の利点は、言うまでもなくマウスポインタの移動回数を削ることが可能な点にあります。またポインタを画面右上のスキル発動枠に比較的維持したままでのプレイが可能となるため、スキルの連打(外科等)や即座の切り替え(逃走・接舷・速射等)にも効果は及びます。

  こうした工夫により、PC環境ゆえに他艦より反応が遅くどうしても大回りになってしまう模擬参加当初の状態から、かなりインファイトができるようになり、また相手艦に対する反射行動への時差が減ったため、相対的に撃沈数、被撃沈数ともに相当の向上がありました。しかしここでさらなる問題が、今回の大海戦により発覚したわけです。話の方向性が少し変わりますので、この続きは次回ということにします。
  上記以外にも“こんな方法もあるよ”というものがあれば、コメント欄にてご教示いただけると幸です。
 
  画像右上は、ロードス騎士団イベントでのもの。これでもかというほどの山のようなNPC艦隊の登場には笑いました。NPC敗北時の捨てゼリフの多様さが地味に嬉しかったです。イベント終了後は僚艦だったヴィディアさんのお招きで“腹筋チャット”へ初参加。はじめましてのかたが多かったにもかかわらず、和気藹々とした雰囲気に自然に混ぜてもらえたのが新鮮で、とても楽しかったです。ありがとでした。^^
  (これに限らず、CRの種類は問わないので、どなたでもぜひ機会があればご自分のCRへgoodbyeを誘っていただけると嬉しいです。離席中でないかぎり招待を断ることはありません^^)

  画像下半は、アテネで勃発した投資戦の際、沖合いでヴェネツィア私掠艦隊とイスパニアほか有志の艦隊がもみ合いになっている図。アテネへ防衛投資に来る同胞を狙うPKに対して牽制効果はあったのでしょうが、模擬同好会チャットの流れだったこともあり、互いに戦列5隻では海賊行為を本領とした私掠艦隊に負けるわけがないメンバーで臨んだため、戦闘そのものは祝祭的なムードに包まれました。
  投資に関しては、以前から一度は書こうと思っていました。ここで詳しくは述べませんが、やはり以前とは額の違う争いがここにて全面化してきた気配があります。それ自体は運営側の意向もありやむを得ないものですが、新三国には弱者同士での消耗戦を避け、より鋭く旧三国への刃を立てる方向へ向かってほしいと期待しています。単純にそのほうが、ゲーム世界全体が熱を帯び面白くなってくるはずだからです。

【吐息の航跡XlV: 2005年12月31日 海事レベル52に到達 年明けを経て戦列艦購入】
  この時点でのR10以上の海事スキルは修理のみという、めっぽうスキルスカスカな戦列乗りがまた一人増えた瞬間の画像は下記にて。↓
  http://diarynote.jp/d/75061/20060125.html
  ともあれ2005年内の戦列艦デビューという数ヶ月来の目標をぎりぎりで果たしたわけで、達成できたこと自体は素直に嬉しいものでした。当時の貯蓄の大半をはたいて手に入れたmy戦列艦の[船部品]画面を初めて開いたときは、そのスロット数の多さにいたく感動したのを覚えています(笑)。

  しかし正直、長すぎました。戦闘用ガレオンに乗る頃から模擬や大海戦を楽しみだしてはいたものの、自前のレギュレーションや一切のハンデなしの艦隊戦がやはり一番興味のあるところだったので、スタートラインに着くのに半年近くもかかってしまったという感じ。ゲーム初期からプレイしていたかたが羨ましいという思いはつねにありました。このあたり、とりわけようやく戦列艦に乗れるようになった時点でクラス別の大海戦が実装されたあたりなど、かなり微妙なものを感じたのも事実です。^^;
  それから丸5ヶ月をへていま思うのは、艦隊戦主戦級の戦列艦onlyなモードにもそろそろ変化が欲しいかなということ。その点でヴェネツィアンガレアスの特色に欠けた能力値は実にがっかりなものでした。われながら、わがままなものだとは思います。実に。(笑)
ヒマラヤを撃て  【吐息の航跡Xlll】
  [ヒマラヤ狙ッテ撃ッテマス ウテーッ!]というアピールコメントを、このところはずっと使用し続けています。ゲーム内でその心を尋ねてくるフレなどには、“21世紀に見られるヒマラヤ山脈の凸凹は、おおむねこのときのわたしの砲撃修行の痕なんです”と教えているわけですが、前回大海戦のさなかに初の砲術家転職を果たしてからは事ほどかように、もっぱらベンガル湾にて砲撃演習の毎日です。
  “そんなところで何してるの?”というTellもよくもらうので、今回はこのエリアでの砲撃修行についてまとめてみます。

▼対象海域: カルカッタから東方、ベンガル湾東岸上陸地点へと至るエリア
▼対象NPC: 1. ムガール帝国艦隊 [ガレアス1or2+武ジベ3or2の4隻ないし5隻]
           2. ベンガル湾武装艦隊 [武ジベ4隻]
           3. 賞金首 [重ガレー4隻]

▼こんな人むけ: ペチペチ上げをする気が起きないというあなた
             海事経験値も同時に得て、副官も育ったらいいなというそなた
▼大きな利点: レベル58以降でも獲得経験値の補正を受けないNPCが多い
            僻地でかつ既知のレアハント対象NPC不在のため、取り合いにならない
            僻地でかつ交易路から外れているため、PKerによる妨害が稀
▼ささやかな利点: 波が高いため、操舵上げもあらいつのまに
               雨が多く転用量のある魚が釣れるため、多量の弾薬積載可
               そこそこ手ごたえのあるNPCがいるため、飽き回避にもちょっとなる

▽NPCメモ: 獲得経験値はレベル58以降すべて撃沈時で1は630-690、2、3は230-280程度(記憶おぼろげ 2、3は補正を受けたうえでの数値かも)。1のガレアスは白兵スキルに乏、3は重ガレーながら非常に強力な砲撃力。画像上半は1の上位NPC。
  他にジベ級主体4隻のムガール私掠艦隊賞金稼ぎインド海賊(旗艦のみ重ガレー)などがおり、いずれも砲撃熟練は入るが経験値の補正あり。帆の色形状がそれぞれ異なり、慣れると見張り不使用で判別可。奇襲してくるNPCはベンガル湾武装艦隊のジベ級1隻ないし2隻(ソロ時)。

▽その他メモ: 船部品の補給ついでにカリカットで海事クエを受けるなら、“インド東岸討伐遠征”が一押し。他に“危険な赤い帆”(ポンディシェリ沖)、“海賊艦隊襲来”(マラッカ海峡入り口)なども気晴らしにはオススメ。またニ垢の同時起動が可能なら、ベンガル湾東岸上陸地点に船部品や物資を満載した倉庫キャラを置くと便利かも。参考までにわたしの場合、使用船舶は10%増量のオーク製戦列艦、貫通も上げているため使用砲はデミキャ主体、飽き防止に特殊砲を混ぜたりも。カロは強すぎて不向き。

▽お天気メモ: この海域では、夕暮れどきによく雨が降り出す。これはおそらく、この地域特有のスコールを反映させたものだとおもう。こうした想像力を拡げさせてくれる設定は正直、とても嬉しい。“嵐”という表現も、この海域では“モンスーン”などとしてくれたらなお素敵。

  ベンガル湾での砲撃メモ、以上です。砲4スロット以上の船であれば、レベル上げの観点でも壷にじゅうぶん匹敵する気はします。ボスニア湾やメキシコ湾、紅海やモルディブ諸島域(幽霊船の奇襲も込み)など、この水準での狩り場は他にもありますが、それぞれに特徴があるのはいいことですね。新海域追加での野良NPCのさらなる多様化にもぜひ期待したいところです。

  ところで砲撃上げ、いざやりだしてみると、なかなか楽しいものですね。前回大海戦まで数ヶ月をかけた漕ぎ&操舵スキル調整に比べれば、“飽きの来なさ”において雲泥の差があります。(笑)
  前々回の記事で「砲撃系の特訓はスキル上げにおける最後のデザートのようなものだった」と書きましたが、これにはもう少し戦略的な理由もありました。要は先に砲撃力をカンストさせてしまうと、Pスキルの向上が甘くなり、操船技術が粗くなってしまうリスクを感じたんですね。 こう感じるにいたったのは、実際にわたしが戦闘用ガレオンに乗って戦列艦主体の模擬戦に参加しだした頃から、砲撃系のランクが低かったり商人職だったりするのに次々と相手艦を沈めていくかたや、反対に水平や貫通Rはカンストしているらしいのに、無駄弾ばかり撃っているのか今イチ精彩を欠くかたなどをずっと見てきたせいかもしれません。
  所詮はゲームですから、砲撃力に頼って満足してしまうのは容易です。反対にじゅうぶんな砲撃力を持ちながら自分の弱点に目を向けることは、相対的には簡単ではない。とすればもとから弱い砲撃力のまま対人戦をこなしていくのが、一見遠回りのようでいて実は一番“早道”なのではないか、と考えたんですね。そろそろ、というかようやく、その答えが姿を現しだす時期かもしれません。

【吐息の航跡Xlll:2005年12月 対ポルトガル カリカット沖大海戦 重ガレオンにて参戦】
  自身3度目の参加となる大海戦は、イスパニア同盟港のなかでも最重要地の一つ、インド方面の基幹港カリカットを巡るものでした。そのためか人口の差以上に、海戦参加者数の差は歴然たるものに。結果は圧倒的な数的優位を誇りながらも、イスパニアサイドの完敗。ポルトガル側の戦功数の過半は、二組のペア艦隊、計20隻によるものだったと記憶しています。いわゆる“青帆艦隊”のみなさんでした。

  このときは初めて、模擬同好会のメンバーで組まれた艦隊(25人による5艦隊)に参加しました。そして初日惨敗の結果を受けて二日目、この同好会艦隊はポルトガル精鋭艦隊への粘着により特化して彼らの戦功数足止めを狙ったのですが、自分たちが稼げずに終わったことがイスパニア全体の戦功数減に直結し失敗。三日目は転じて自らの戦勝数を増やすことに集中したのですが、それ以上にポルトガル全体の戦勝数が伸びてしまい、全体の差はさらに拡がる結果に。要は全面的な負け戦。でもとても、楽しかった。
  もとより人の少ない最過疎期のノトスサーバ(12月初頭)で、場所がインドということも大きかったのでしょう、クラス分け実装前最後の大海戦はこのように、特定の少数者の動きが驚くほど全体の情勢を左右するものとなりました。二組の青帆艦隊はインド西岸を南北に往き来し沖合いに居座ることで、少数側の利点をフルに活かして交戦相手を選別、とりわけ総司令の役回りもこなしているG提督(仮名)の見切りの早さには幾度も悩まされたものです。

  またこの大海戦はインド洋での初めての開催ということもあって、いろいろと新鮮なことも起きました。嵐による度重なる中断や、激戦エリアのど真ん中に引かれた海域変更線(カリカット−コチン間)による僚艦の遭難(笑)、危険海域で模擬による練度上げ不可のため誤って海賊デビューしてしまったフレなどなど。
  なかでも強い印象を残したのは、イングランド模擬っこ倶楽部のみなさんが10人揃って色ネームで襲来したことでした。そのため海戦終了後は、直前まで敵同士だった青帆艦隊のかたがたと一緒のPTを組みPKK戦(?)へ出ることに。5vs10の状況でもまったく引けをとらない模擬っこの面々の粘り腰には心底目を見張りました。大海戦そのものよりもこっちの方が興奮したという声すら耳にしましたが、艦隊戦の技量において目指すべき当面の目標が誰か、この一件で個人的にもはっきりしたように思います。

  とはいえ当時わたしはまだ、同好会艦隊でも他に1人いたかどうかの重ガレオン乗り。年内の戦列艦デビューを目指して海戦後早々に壷へ向かったことは、前回記事の通りです。画像下半は、この大海戦での同好会艦隊メンによる集合写真。翌月の大海戦は、まさにこの模擬っこ艦隊の独壇場となりました。次回に続きます。
漸進奏波  【吐息の航跡Xll】
 キルワ沖大海戦の個人戦績を下記に。↓

  初日  : 勝利数 21 勝利ポイント 46 戦功 48
  中日  : 勝利数 19 勝利ポイント 38 戦功 41
  千秋楽 : 勝利数 20 勝利ポイント 34 戦功 40

  いまになってという観もあるけれど、日記の更新も海戦同様おそめおそめが売りなので。(焦)
  辛抱を要する海戦でした。なにしろ、戦えない。とりわけ3日目など、中型クラスでは実に連続して40分間一戦もできず、大型クラスでは5回交戦できたかどうか。ただでさえ交戦に苦労する数的優位の側で、ペア艦隊に他の味方が援軍に入ってしまったときは静かにペア艦隊の戦闘終了を待つという方針をとったためもあり、戦闘回数はさらに激減。
  おまけに二日目以降は、自艦隊が近づくと敵艦隊が次々と解散してしまうという事態に。これ、異なる複数の艦隊で徹底していたので、そうした勧告が相手側に出回っていたのかもしれません。とすればこの戦略は見事に的を射たわけで、ペア艦隊には3日目小型の時点でMVPが出ていたのですが、中大クラスを終えたあとは狙うべくもない戦闘回数に抑えられてしまいました。
  上記の戦績で、勝利数に差はないのに勝利ポイントが日ごとに落ちているのは、戦闘回数が中大クラスで減り、小型でなんとか勝利数を稼いだことの裏返しですね。勝利ポイントと戦功の差には個人の撃沈/拿捕の戦果がじかに反映されるわけですが、この点はなんとか日ごとに上げることができました。しかしながら、僚艦10隻のなかではおそらくダントツに低いほうではないかと思います。精進々々。

  さて今回の海戦では、ペア艦隊における援軍側PTに入ることがあらかじめわかっていたため、“敵提督の捕捉”へのシフトを個人的に心がけてみました。援軍側なので全体的に味方提督よりも敵提督に近い場所でのエンカウントが多く、砲撃力において僚艦が自艦を圧倒的に凌ぐことも確かなため、なるべく敵提督に向けての接舷機会を増やすよう試みたのですね。
  まず接舷(+逃走)スキルを使用し敵旗艦を捕捉、破壊の錐にて浸水させ、僚艦が好位置に寄るまで白兵状態を維持、白兵撤退の直前に相手を押し戻す方向へ舵を切りつつ、撤退直後は機雷を連打。装備は操舵ブーストの鎧とアクセに回避剣を着用(中大クラス)、状況に応じてメインフルリグドセイルや軽めの装甲への切り換えをし、初日にはイスタンブールまで逃走スキルを取りに帰ったりもしました。^^;
  結果としては、味方提督の手腕も手伝い、この方向性は一定の成果を生んだように思います。場合に応じた白兵維持の意識から、大海戦では個人的に初となる、敵提督拿捕のケースも二度ほどありました。

  これらは言ってみればわざわざ書き付けるまでもない当たり前のことなのですが、他にも可能性のあるなかで当然のことだけを着実にこなしていくと実際には、意識せずにこなしているうちは見えてこない“その先”があることを多々実感できるようになってきます。たとえば白兵に入る角度によって撤退後の瞬間に敵旗艦が向ける船尾の方向は変わるわけですが、本当に上手いひとはきちんとこれを読んでいたりする。この境地ではもう、スキルランクとか副官能力の云々とかほとんど関係ない。“対人”の面白さにおける白眉はまさに、ここらへんにありそうです。少しずつ、前に進んでいきたいですね。
  また具体的な反省点の一つとして、F8を外科にしたほうが良かったか、とも。今回に限った話ではあるけれど、僚艦が複数撃沈されることが少なく、数的不利な局面がほとんどなかったため、わたしが外科を優先しても修理の手はじゅうぶんに厚かっただろうと思うんですね。それに比して、やや外科が遅れる場面は多かった。状況に応じて判断の可能域を広く保て、という話。
  
  ところでこの海戦では、海戦自体の周縁でもいろいろと、これまでにない類の事件がありました。前回記事にも書いた投資を巡るゴタゴタについては、その後ポルトガル商人のかたからもTellをいただき、どうも情報の行き違いがあったらしいことを知りました。ポルトガルの商人さんには以前から世話になっているかたも多く、ここでおかけしてしまった手間をどこかでお返しできればと恐縮の次第ですm(_ _)m そもイスパニア側にこうしたとき力を実際に発揮できるまとめ役がいないのが最大の原因なわけですが、まぁいないんですからそこは今後も、個人で動ける範囲をきちんと見極めていくだけですね。
  海戦中におきた感情的な軋轢に起因し、海戦後は糾弾のシャウトやら慰留のゴザ文字やらまで現れたあるかたの引退劇については、ここでその黒雲の上にさらなる情理を加えようとは思いません。ただ以前からの知り合いのかただっただけに引退は残念だし、やはり寂しいですね。
  互いに味方として参戦していたはずの、一部のイスパニア軍人と無差別海賊とのあいだで衝突があったとも聞きました。詳細は知りません。知らずに言うなら、どう転んでも微妙な臭いのする話です。こういうときこそ“イスパニア軍属”のプレイに浸りたいわたしとしては、微妙です。
 
  画像の上半分は、目のまえで解散された敵艦隊の旗艦のかたから、当プレイ日記についてお褒めの言葉をいただいた場面です。レアな声援、ありがとうございます。(笑) でも日記が強くても・・・。(涙)
  ちなみに今回の海戦で、戦功数を一番稼いだのはそう、宝石商だった初日ですorz
 
【吐息の航跡Xll:2005年12月 再び私掠海賊、壷へ(lv48-) 】
  吐息の航跡と題したこの記事シリーズも12回目となりました。初回から読んでいるかたも少ないでしょうからここで説明を加えておきますと、この回顧記事は以下の方針に従って書き進めています↓
  http://diarynote.jp/d/75061/20060125.html
  “10日ほどの間”回想にふけるとここで言いながら、すでに3ヶ月もふけり続けているのは秘密です。

  上級士官でのインド沖を根城とした海事修行は、もともと11月の大海戦を重ガレオンに乗って戦うために始めたものでした。が、“いろいろと単調ではない要素”が入り込む土地柄を気に入ったこともあり、海戦後もインドに戻っていたところ、なんと12月の大海戦はカリカットが標的港に。そのため滞在を延長しました。当時の上級士官は砲術スキルが優遇ではなかったのでスキル上げには中途半端な職業でしたが、まったりと海事を楽しむのには向いていました。

  ここでインド沖ならではの“いろいろと単調ではない要素”の筆頭としてまず思い浮かぶ事件を一つ。
  気づくかたも稀でしょうが、このプレイ日記中には過去に「交易移動中の被拿捕はこれまで3回」という言及と、「初回のPK被害のあとは、一度しか実害が出たことはない」という言及があります。この一見矛盾する記述を可能とする事件がこのころ起きたのですね。端的に言いますと、そう、わたしはとうとう本当に“中華狩り”されてしまったのです。(笑)
  それは補給のためヨーロッパへ帰るついでに宝石を積むべく、地味にカリカットとコチンを往復していたときのこと。カリカットの安全圏まであと少しというところで交戦→拿捕されたあとに「ぐはっ」と白チャで悲鳴をあげると、思ってもみない「えっ、日本人?」というレスがw あとはそのまま海上にて、収奪された交易品と大スパンカー、それにお金も全額返してくださいました。
  まだ危険海域にようやく馴染みだした10月頃のことでしたが、この一部始終をじっと無言で眺めつづけていた造船職人さんや操舵上げの皆さんの不気味さ(笑)とともに、いまでも深く印象に残っている出来事です。お相手はポルトガルの私掠海賊として有名なかただということを、あとから人づてに聞きました。

  12月のカリカット沖大海戦については次回記事に。その後の壷での海事はもう、目指せ戦列、それだけでした。よく野良PTを募集して旗艦をやっていたのですが、その行き帰りに“さよなら交通”のアナウンスをバスガイド風に延々としていたのは、今となっては穴があったら入りたい思い出です。お客様のなかにはその後ネットラジオを主催されていたかたもおり、リスボンの銀行前でラジオの宣伝シャウトのあとに「あ、さよなら観光のひとだ」と言われたとき、“あ、ちょっと恥ずかしいかも”とうろたえたのを覚えています。なにか余計なことをせずにいられないくらい、壷の単調さは耐えがたかったんですよね。(笑)

 
ザンジの雨 モザンの眠り  【吐息の航跡XI】
  今回のキルワ沖大海戦は、イスパニア模擬同好会+猫教団の20人で固定艦隊を組み臨んでいます。NPC艦隊の登場に加え、アフリカ東岸での初めての海戦であることも個人的には新鮮で、最近はずっと切っていたBGMも流しつつまったりと楽しんでいるところです。海戦そのものについては、今日の結果も踏まえて次回記事にまとめようと思っています。それにしても、インド洋での海戦は雨が多いのは補給の点で良いのですが、たびかさなる嵐による中断、敵旗艦を落とせる瞬間だったりすると、なかなか微妙なものがありますね。^^;

  ところで今回の大海戦では、イスパニア側がアフリカ東岸に同盟港を一切持たない(アラビア半島のアデンが最寄りになってしまう)ことが、イスパニアサイドで海戦全体を見渡して動きたいプレーヤーにとっては事前のネックとなっていました。そこで大海戦開幕二日前の夜、影響度差の少ないモザンビークに個人的に投資して旗を変えることを身近なフレに伝えたところ、有志でマリンディを狙う話があるとのこと。それに乗るかたちで前日を迎えることになりました。
  この過程では、知り合いづてにポルトガルの某大商人のかたからモザンビークへの投資に対し反抗の意思表示をいただいたり、マリンディでは別のポル商人のかたから実際に反撃投資が来たり、これも知り合いづてにイスパニア海軍(を名乗る特定の集団があるらしく)から投資自体に反対されたりといろいろあったのですが、結果的には大海戦二日目になってモザンビークの間借りということで落ち着いた様子です。

  この一連の流れ、そも国が国に戦争を仕掛けているという形式に対する態度の落差が、実際に投資攻勢をかけるか、抑えるか、反撃投資に出るか、許容するかといった局面局面での選択に対する個々のプレイヤー間での温度差にもつながっているようで興味深いものがありました。わたしが普段から海事の面でよく一緒に遊んでもらっている模擬同好会のメンバー間などでは、「“戦争”を少しでも有利に傾けるためには、即ち“イスパニアの軍属”をきちんとプレイするなら、事前からのモザン間借りの打診を断られた以上、反撃のリスクを措いても港奪取の攻勢をかけるのが順当」という姿勢を言葉にせずともごく自然に皆が持ち合わせていたようで、これはなかなか嬉しかった。結果的にはこの攻撃的投資の存在が、やや後手後手ではあるけれど“イスパニア会議”(正式名称を存じません、間違ってたらごめんなさい)のかたの尽力による二日目以降のモザンビーク港の間借り実現へと続く流れを生んだわけで、少しは他の一般の大海戦参加希望のかたがたのお役にも立てたかなと思います。(ほんとうに少しですが。^^;)

  ただこの流れのなかで、せっかく投資するならこれを機に社交スキルをとろうと思い、大海戦前日になって宝石商人に転職したのがいけなかった。^^; 前日になっても紆余曲折があり、加えて大海戦初日になってからはるばるイスタンブールまで逃走スキルを取りに行ったりした結果、再転職する時間がなくなり、なんとMVPも狙える精鋭艦隊に宝石商のまま参加する羽目に。もともと新参者なのにありえません。(涙) とはいえ砲撃系のスキルは現状10にすら届くものがないので砲撃力の減退自体はあまりないのですが、修理スキルや操舵能力には補正が入るのでこれはまったく良いことではありません。艦隊メンに本来なかったはずの負担をかけ続けないためにも、二日目にはなんとか砲術家での参戦にこぎつけました。
  これ、実に四ヶ月ぶりの転職になります。急がば回れの精神も、ここまで来ると自分でもよくやるなぁとちょっとしんみり。海賊職の主要優遇スキルは収奪を除いて軒並み10以上になったので、レアハンターにでもならない限りスキル上げのための在職はもう不要になりました。砲術家になるのはもちろん初めて。転職証はもう半年以上前にとったものです。(笑) 砲撃系の特訓に入るのは、個人的にはスキル上げにおける最後のデザートのようなものだったので、これからじっくり楽しんでいこうと思っています。

  というわけで、ここ数日はスキル調整の仕上げ機会が一気に到来しました。まとめるとこんな按配。↓

  大海戦前日に上がったスキル:   操舵・漕船・収奪
  大海戦初日に上がったスキル:   宝石取引・社交・身体言語
  大海戦二日目に上がったスキル:  会計・社交・見張り

  ・・・・・・これでも一応、本気で大海戦モードな軍人です。 (´_ゝ`)y-~~~
 
  さて、話変わって海上の画像はイベリア連合艦隊に単艦で勝負を挑むライザの図。・・・・・・。右側の画像は、大海戦終了直後にNotosサーバが落ちたあと、Eurosサーバのマルセイユ広場に自然に集まってきた(笑)Notos住人たち。記念にゴザ文字をつくろうということになり、空から見えて天に(光栄に?)届くようにと“SOS”を提案したところ猫教祖から採用の御託宣。“S”の字ができかかったところでNotosサーバ復活の知らせがあり、結局へにょへにょな“M”の字が横にできました。(焦)
  左下の二つの画像はサーバ復活後、モザンビークの港内にて。PT仲間で写真を撮ろうと出っぱり岩の尖端に集まった場面と、それを桟橋から眺めている図。造船所の脇から入るのですが、こんな場所に歩いて入れるなんて、猫教祖に招かれて初めて知りました。桟橋上の人々の動きが見えるのには、一同すこし感激してました。ここらへんの芸の細やかさは素敵なので、光栄には今後とも存分に期待したいところです。
 
  ただ眠りにつくまえに気づいたのですが、こんな高い桟橋、いったいどんな船が留まるのでしょうか。むしろおもむろに、飛行船とか気球なんかが停泊しに来そうです。

【吐息の航跡XI:2005年11月 対イングランド チュニス沖大海戦 重ガレオンにて参戦】
  自身二回目になる大海戦は、対イングランド戦でした。
  前回と同じく商会仲間中心の艦隊で参加したのですが、なるべく楽しくなりそうな場所をと考えて初日の出撃地に選んだカリアリには、イングランド側はあまり名前に馴染みのないかたが8人ほど佇んでいるだけで、あれれと思ったのを覚えています。ところがあとあと知ることになるのですが、このかたがたがNotosサーバで艦隊戦最強を誇るイング模擬っこのみなさんだったんですね。前回の対ポルトガル戦に続き、またもや最精鋭のかたがたと同じ出撃地を選んでしまったわけです。(笑)
  まだ付き合いの限られていた当時のわたしには、彼らよりも巷を騒がせ、色付きで名前の目立つ有名海賊のかたがたのほうが軍人としての存在もずっと大きかったので、このカリアリにたむろしていたグループのなかに結果としてMVPをとるかたが二人も現れるとは思いもよりませんでした。

  そして初日出撃の5分前、準備も完了し出航所にて検索をかけると・・・なんと、当時わたしが恐れていた海賊さんがほぼ勢ぞろいという感じでカリアリに入港してきている。これには正直驚きました。直前になって集団で出撃港を変えてくるしたたかさにも(いまでは慣れっこな試みですが)とても感服したものです。
  実際の海戦においても、最も目を見張る動きを見せていたのはやはり、この海賊艦隊と模擬っこのみなさんでした。そこで今回は、この海賊艦隊について少し書いておこうと思います。(模擬っこ艦隊については次回の対イングランド戦の記事にて)

  彼らによるペア艦隊は、当時最凶の名をほしいままにしていた某海賊団のメンバーを中心に構成されていたのですが、その艦隊行動において明らかに他とは異なる特徴がありました。端的に言えばそれは、過激なまでの旗艦による攻撃参加への積極性、とでも言えるでしょうか。
  とりわけ、太刀魚のように船体の細長い戦列艦が旗艦を挟む形でぴったりと四隻横に並び、撤退を狙うこちらの旗艦を目指して猛スピードで突き進んでいく姿は今でも目に焼きついています。船尾にクリティカルをもらうのも構うことなく、本来なら旋回値も高く追いつけるはずのわたしの重ガレオンがどんどん離されていく。あとから思えばこれ、おそらく四艦同時に逃走スキルを使用していたのですね。逃走スキル使用時には舷側への被弾もクリティカルになるため、旗艦を僚艦で挟んで守る。同じ数値に合わせた補助帆と装甲、減量改造を加えていれば、最大戦速も四隻そろう。すべてが合理的でかつ、どこまでも異色な並走。

  もともとが危険海域において拿捕を目的とした対人戦を遂行することを常とする彼らですから、こうした艦隊行動の形態もおそらく意識的に選びとったというより、当人たちも気づかないうちに自分たちの戦闘スタイルから自然に編み出されていた、つまり“たまたまそうなった”のかもしれません。ちなみにこの艦隊の旗艦は常に、わたしが初被PKをいただいた(前回記事参照)、当該海賊団の首領。このとき旗艦の左側を並走していたのは、現在ではイングランド私掠海賊団の長としてノトス住人で知らぬ人はないといって良い、某著名海賊のかたでした。

  模擬っこ艦隊にしてもそうですが、“そんなこと海戦中にどうやって意思疎通してるの?”と思わせるような行動を見せる艦隊は、やはり強い。そしてそれは実際に意思疎通をやってのけているわけではなく、他を圧倒するだけの経験の蓄積をへて、個別の選択と全体の流れとのしなやかな融合が生じて初めて備わる種の強さであることも、今年に入ってからようやく実感するようになりました。奥はまだまだ、ありますね。

 
海賊の艶   【吐息の航跡?】
  まず。 このゲームにおいて、“海賊”の存在が一方の極として非常に大きなウェイトを占めていることに異論のあるかたは少ないかと思います。そしてこのゲーム内世界が史実と実在の船舶や交易様式一般を一応のモデルとして成立している以上、海賊行為に対してある種のロマン的な心情を抱いているプレイヤーが多くいることもまた事実。
  “ロマン的な心情”とは実際のところ単なる“妄想”とも言いうるわけですが、ともあれこの点を置き去りにして交わされる海賊行為の是々非々を巡る議論などは、妄想力の惹起こそを楽しんでいるわたしにとってはとても無味乾燥なものに思えてしまいます。突き詰めればそれなくしてはネットゲームなど単なる記号数値のやり取りに過ぎず、アンフェアだとかモラルがどうとかいう話もすべて無効化してしまうはず。つまり、発言者双方にとって都合の良い水掛け論が続くだけのようにしか思えない。

  したがって無差別海賊の興隆には、この意味で一定の理を感じます。このゲームにおいて国籍による制約を自らに課した海賊というのはむしろ、奉仕する国家をもった立派な軍属と言ったほうがいい。システム的にも規定された「私掠海賊」の語が、「海賊」の語にわざわざ「無差別」と補足説明のつく、常識的には少し無様な言葉を生んでいるだけのことで、彼ら無差別海賊を名乗るひとたちのほうがずっと本来的な海賊のありかたに近いように思います。様々な出身地を持ちながら、倭寇と呼ばれた人々のように。(妄想)

  さらに言えば、国籍による襲撃対象の区別を設けないことを標榜する集団の登場には、個々のプレイヤーの意志と思惑を超えた因子も少なからず働いているように思えます。端的に言えば、ゲーム内世界の“過疎化”と“海賊行為への締めつけ”の二項。これらにより、対象国籍を絞った海賊プレイがどんどんしにくくなっている。
  第一に“過疎化”。ターゲットの内側に獲物がおらず、外側には可能的に多く存在するならば、ターゲットを切り換えるのは狩りたい衝動こそにシフトのあるプレイヤーにとってはむしろ自然な発想です。逆に言えば、もし国籍を限定したままでも充分な標的に恵まれているならば、わざわざ自国籍のプレイヤーをも集団で襲うスタイルを選ぶ海賊は今より少なかったのではないか。
  第二に“海賊行為への締めつけ”。このような大規模MMOにおいて、プレイヤーは多かれ少なかれ与えられた制約のなかで自分なりの遊び方を見出していく。したがって運営側による修正変更は必要最小限であることが望ましいわけですが、にもかかわらず修正が行われるとき、そこではどうしても最大多数のプレースタイルから生じる要請がより重要視されざるをえない。多くのプレーヤーブログを読んでいるかぎり、こうした観点をとってなお見落とされがちな気がするのですが、海賊と非海賊の人口比よりもむしろここでの大きな問題は、サーバごとの人口格差におそらくある。どうしたって、最大数のいるEurosサーバでの情勢に修正の基準線を置かざるをえないはずなんですよね。もとより人口の多いEurosサーバではその分だけ海賊行為による軋轢発生のケースも多いはずで、そこを基準として加えられた修正はNotosサーバではおのずと多少のギャップをあらかじめ含むアンバランスなものになってしまう。そこで設定一般のもつ歪みへの反応がより先鋭化した現象としてまずNotosサーバに現れるようになり、我らがNotosサーバが“廃プレイ”によって特徴づけられる傾向を一層助長させていくという素敵なループ。

  さて。 そこで。

  無差別海賊を標榜するPK集団のみなさんが、イングランド商人のかたと時限契約を結んだようですね。期間は10日、内容はイスパニアに対する選択的軍事攻撃およびイングランド・ネーデルランド・ヴェネツィア船籍への海賊行為の完全休止とのこと。とりあえず最初に聞いたときは、そうきたか、面白いことやるなぁと感心しました。
  ただ、ちょっと考えてみるとこの活動、本筋と少しズレている気がします。もちろんここでいう“本筋”とはわたし個人の内部における論的整合性のようなものに過ぎず、わたし自身すらつねにそこに依拠してプレイしているわけではないことを付言したうえで以下続けますが、よってこれに対するイスパニア軍人サイドの反応として最も有効なものは“基本放置”ではないかと思えます。
  すでに発効して5日目に入っているので、直接この活動に関わってるかたには“あとだしジャンケン”のような物言いに映るかもしれませんが、そこは実勢を左右するような意見とはそもなりえないことを了解のうえ目をつむっていただければ幸いです。というのも今年に入って以降わたしもごく日常的にPKKをやるようになりましたが、不思議とこの集団のかたがたと海上で剣矛を交える機会はもとから少なく、またソロでの活動が基本となるため他のイスパニア軍人のかたのプレイに影響を与えることも恐らくない(他国のPKKのかたから呼ばれるほうが正直多いです)。よってこの件に関して、もとよりわたしはいたって人畜無害、無味無臭な存在なんですね。

  とはいえまたもや長くなり過ぎたので、話はここからというところでいきなりはしょることにします。(焦) 上記で“基本放置”が有効と考えた大きな理由は、このように襲撃対象を絞る案件は滞りなく施行されるとしても個々人の興趣のみに依拠するもので、上述したように現象としての無差別化・集団化のロジカルタイプからは逸れているため、相手をしなければこうした試みはやっている本人たちが早晩飽きる、長続きしないだろう“と思う”からです。もちろん対人戦がしたくて討伐艦隊を組むという遊び心は大切ですし、これにかこつけて私自身もたまにはイスパニアPKKのかたから声がかかってほしいものですが(笑)。
  また上記中の「ソロで日常的にPKKをやっている」という言いかた自体にNotosの実情にそぐわないものを感じたかたは当然いるかと思われます。これについては時機をあらためてこのゲームにおけるPKKの個人的な方針をまとめようと思いますのでしばしお待ちください。(あまり一般的なものではないかもしれません。) ちなみにお相手はなぜか、いつも決まってイングランド私掠海賊のかたがたです。

  当該の無差別海賊団旗揚げの中核には以前から薄く付き合いのあったかたがいると聞き、いかにも彼がやりそうなこの快挙に心中で喝采を送ったものです。またいずれにせよ、骨のある(と感じさせてくれる)海賊のかたと対したときの興奮と緊張はまぎれもなく、このゲームをやっているなかで最良の瞬間の一つです。未体験のかたにはぜひ一度オススメします。楽しいですよ^^

【吐息の航跡?:2005年11月 上級士官 カリカット周辺にて活動(lv37-)】
  戦闘用ガレオンを手に入れたときは、そこはかとなく感動したのを覚えています。むろん当時はすでに戦列艦が主流となっており、これまで出世魚が名を変えるように乗り継いできた船たちと同様それもまた経過点に過ぎなかったわけですが、にもかかわらず改装重キャラックや重ガレオンが未実装であった当時、“戦ガレ”に乗ることは一つの大きな軍人プレイの結節点ともなりえていました。
  前月に商人をやって小金が貯まったこともあり、戦闘用キャラックやフリゲートは“たしなむ程度”でもっぱらガレー系専門の貧乏白兵軍人を続けていたわたしも、これを機に初めて本格的に大砲を消費し始めるようになりました。メインの活動場所はカリカット。今ではすっかりソロのスキル上げと対人戦のメッカとなってしまいましたが、当時はまだレベル上げも兼ねた野良の砲撃PT募集が散見された時代です。PTにジベ単騎で攻め込んでくる地力あるPKのかたなどもいて、今とはずいぶん雰囲気の異なる場所でした。

  宝石を満載にしたインド交易に手を染め出したのもこのころで、最初のPK被害は精神的にもかなりショックだったのを覚えています。お相手は当時海賊団として最大勢力を誇っていたグループの頭領。増量改造した商用サムにサファイアを満載してカーボ沖を通りかかったところ、見事前方を横切って登場、被害はサファイア250個とフルリグドセイルを1つ。直交して互いの旋回方向を読み違えた場合逃がす可能性を増大させますから、いま思えばこれは海賊側にとって理想的なエンカウントといって良いものでした。
  持てる現金のほとんどを仕入れにあて、利鞘で消費物を整えつつ資産を増やすという自転車操業の状態だった当時のわたしにとって、この損失は物理的にも精神的にも甚大でした。ですから横暴な海賊行為が他のユーザーのプレイ続行へのモチベーションを下げかねないという意見にも、まったく同意できないわけではありません。けれど少なくともわたしの場合、この簒奪劇は海事修行への一層の奮起につながりましたし、またこれ以降カーボ沖通過の際には最大限の注意力喚起を嫌でも迫られるというエキサイティングな機縁を与えてくれもしました。
  ちなみにこのとき以降、交易移動中の海賊来襲により交易品に実害が出たのは、自分でも意外ですがまだ一度しかありません。それも往路のマスケット銃積載時で、ガレアスで余裕しゃくしゃくのよそ見航海をするようになってからです。ですから騒ぐひとは騒ぎたくて騒ぐようだけれども、よくよく気をつけていさえすれば海賊被害にはそう簡単に遭うものではない、というのが実情ではないかと個人的には思います。

  あと一点のみ付言すれば、2月の中央大西洋の実装にともなうカーボ沖の拡大は、昨今の近距離交易隆盛の遠因の一つともなってはいないでしょうか。中央大西洋の実装で、インド−欧州間の交易はだいぶ楽になりました。と同時に、前のほうが良かったなぁ、やる気になれたなぁという思いがわたしのなかには少なからずあるんですよね。宝石を満載にしてのヨーロッパへの帰還が、以前に比べてあまりどきどきしなくなったのは確かです。

 ・・・ナガイヨネ;;
火のないところに煙は  【吐息の航跡?】
  久しぶりの更新です。この間にも書けること、考えてみたいことはいろいろと起きているのですが、まずは身近なところから。とりあえず、今日の話題は主に3つとしてみます。

  はじめに個人的には当座の結論を得た海事ネタを一つ。クリティカルが出るタイミングと、そこから導かれた戦術考を少し。
  クリのタイミングについては船員が発射の合図をした瞬間、砲弾が発射された瞬間など様々に言われていますが、実際にはかなりの幅があるというのがわたしの実感です。判定はゼロサムのラインを明確に境とするのではなく、船首が垂直に向いていないときであっても“確率”的に下されるため、特定のある1モーメントには集約されない。そのうえ回線速度の異なるユーザー間での同期の問題もおそらくある。経験的にはありえないはずの角度や距離から、予想外に大きなクリティカルダメージが来ることがあるのはおそらくこのためではないでしょうか。船腹に当たったのにクリティカル、なんてことも稀に起こりますよね。
  そのため対人の艦隊戦においてはおそらく、個々に一撃必殺のクリティカルを狙うスタンスをとるよりも、コンボを狙ってなるべく全員で同時に一隻を撃ち抜くスタンスを選ぶことが戦術的にかなり有効になってくるはずです。ではこのタイミングをどこで測るかというのが次なる問題として浮上するわけですが、最も効果的なのはむろん、僚艦による白兵撤退成功の表示が出た瞬間でしょう。こうしたコンセンサスがとれた艦隊では、アタッカーがまず逃走+接舷で敵提督を捕捉→浸水発生させたのち、残る4隻が一斉砲撃を見舞うというルーティンが可能となり、味方提督は名匠ペリエで後方から、アタッカー候補は名匠キャノン、他は名匠カロ等といった搭載砲の棲み分けもより実効的な意味を持ってくるように思います。
  ちなみに画像左上は、消火砂を持たずに沖に出たバルシャ乗りなわたしです(@別鯖)。エクスプローダー砲4門を載せていたのですが、この砲だとクリティカルで船員減を狙うしかないので、タイミングを計るいい練習になったかもです。

  次の話題は残念なことを一つ。ちょっとした引退ブームの再来について。長く同じ商会で過ごしてきたフレを含め、このゲームにどっぷり浸かっていたフレの幾人かが、このひと月のうちに次々と引退していきました。そのぶんカムバックキャンペーンにより復活してきたかも多く、もとより愛別離苦はネット上に限らず世の必定なわけですから、それ自体は仕方のないこと。ただ問題に感じるのは、彼らのほとんどが先月の大型アップデートを最終的な引退のきっかけとしていることなんですね。
  このことは、思い思いに遊びかたを決められる選択肢の広さがこのゲームの魅力の一つであったはずなのに、時間的な制約のなかである種のプレースタイルを志向するプレーヤーの多くにとっては負担増としか映らないような修正が、先月末のアップデートには少なからず含まれていたための結果ではないかと思えてなりません。
  端的に言えば、対人戦の仕様はその一つ。海事スキルをある程度上げきらない限り、すべての戦闘においてディスアドバンテージを負わざるをえない。よってレベル上限UPや副官の実装等により進展してゆく対人戦のモードについていくためには、まずその土俵に上がる準備に膨大な時間を割く必要に迫られる。これではリアル事情で時間のとれないプレイヤーは徒労感をもち、あるいは音を上げざるを得なくなるはずです。大海戦では船種による制限が設けられましたが、これに加えてたとえば小クラスであればスキルR5まで、中クラスであればR10までしか効果が出ないというようなレギュレーションの導入を、模擬戦の設定や海域別の設定等も込みでぜひとも検討してもらいたいものです。(これにより、軍人以外のプレイヤーも格段に参加しやすくなるはずですし)
  ゲーム世界自体に飽きたわけではないのに、システムの未成熟さからやめていく友人が出てしまうことはとても残念なことです。こうしたプレイヤーをどれだけ減らせるか、多様なプレースタイルを許容できるかが、過疎化の防止やユーザー間による息の長いネットワークの保持につながるように思うのですが。火のないところに煙は立たず。過疎化という現状そのものより、その理由に大きな問題が潜んでいる気がします。4月半ば以降、どれだけ人が残るでしょうか。

  三つ目の話題として、海賊行為についてかもしくはヴェネツィア-フランス間で行われているジェノバ-カルヴィの投資戦について少し書こうと思ったのですが、長くなったので項を改めることにします。いつまでも現状に追いつかない回想録も優先したく。^^; 画像右上は商会メンバーの引退プチイベント。全員白服姿なのが少々業者っぽいですが、そこは偽中華たるわたしに免じてご容赦を。

【吐息の航跡?:2005年10月 対ポルトガル カサブランカ沖大海戦  戦闘用ガレオンにて参戦】
  今回は初めて参加した大海戦について。すでに戦列艦が主導していたこの海戦、わたしは何とか戦闘用ガレオンを入手のうえ参戦にこぎつけました。
  三日間を通してファロで開戦を待ったのですが、初日の開戦直前の高揚したムードは、いまでも新鮮に思い出せます。あとから思えばファロは両国の首都と標的であるカサブランカを結ぶ位置にあるため元より重視されていたのでしょう、港前の広場には青色の鎧に身を包んだレベル50台のポルトガルの軍人さんたちがたむろ座しており、ようやく30台に達して間もないわたしの目には見るも壮観な光景でした。壮観というよりもむしろ、彼らの慣れ落ち着いた雰囲気が異様に映ったというべきかもしれません。
  ちなみに画像下半は、海戦終了後にノトス・イスパニア恒例のゴザ文字で戦勝を祝っている図です。けっこう重要なポジションを占めています。(笑)

  実際の海戦では、やはりポルトガルの青帆艦隊の存在が突出した印象を今も残しています。艦隊のペア行動の徹底ぶりといい、エンカウント後の統率のとれた動きといい、非常に際立って見えました。素早く動くというより、決して無駄には動かない恐さを彼らに感じたものです。
  ちなみにこの海戦でわたしはサポート役に徹していたため、三日間を通じて撃沈されたのは一度だけなのですが、その唯一の撃沈は三日目の終了二分前、お相手はわたしの見る限りこの精鋭艦隊でいつも最初に斬り込んでいたかたでした。クリティカルではないのに、予想を超えた大ダメージによる一発撃沈。ちょっと衝撃的な思い出です。(あとからそのかたは最高貫通の名匠カロ5基を装備した、砲術系スキルオールカンストのかたと知りました)
  結果的には初日の開戦前にファロで目を見張った軍人さんたちが青帆艦隊のかたがたで、MVPをとったかたも、初めて撃沈をもらったかた(このかたもMVPでした)もそのなかにいたのですから、駆け出しのわたしの目に異様に映ったのも当然かもしれません。
招福御礼! 【吐息の航跡?】
  サーバ開設一周年をめどに用意された大型アップデート、とうとう実施されましたね。新港の設置や副官の実装、レヴェル上限のUPなど、どれから手をつけてよいか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。(笑)

  各論レヴェルではいろいろと不備も目につくとはいえ、ゲームの彩りが増すこと自体は素直に歓迎したいです。ただ、光栄の運営方針やPRの仕方をぼんやりと眺めているかぎり、拡張の方向性がどうも内向きに偏りすぎている嫌いが目立つようにも思えてならない。この点は少々もったいなく感じるところなのですが、ネトゲの限界については彼らの方がよく知っての上でのことでしょうし、この日記ではあくまで内向きに(^^)ゲーム内世界でのことのみにシフトを置いていきたいので、これ以上は申しませんw

  さて、アップデートの当日は、何を隠そうわたし自身が何に手をつけたものかとうろたえたクチで、INしたのち30分ほどフレ数人とチャットを交わしただけで、すぐに落ちてしまいました。
  そして翌日、いざ副官を雇わん、新港に赴かんと気張ってINして、最初にしたことはリスボンにいる際には恒例となっている商会ショップのチェックでした。そうしたらなんと、一晩のショップ売り上げが56M超。ルビー、サファイア、ダイヤ各999個がすべて完売、目を疑ってしまうような事態の到来でした。ケタを読み違えてるのかと目をこらしたため、売れたときに時折残しているSSも今回は撮り損ねてしまいました。(画像中央のメッセージはあとからログを撮ったものです)
  交易レヴェルの上限UPに伴い、商会の宝石が全般的に売れ出すことは予想していたものの、かなり高値で出すことにしているわたしのブースがこのような売れ行きを見せるとは予想外でした。しかし考えてみれば、このゲーム内世界にもいろいろな人がいます。なかには様々な理由から、お金に目処を付ける必要がないかた、単価で2k3kの違いなどまったく気にしないかたがいても不思議はないわけで、そういうかたがまず訪れる場所のひとつがリスの商会ショップであることは容易に予想がつくというものです。

  わたしが宝石交易に精を出すことがあるのは、軍装備や船を買うためのお金稼ぎが必要というのと、ガレー系の船での長距離交易で貯まる漕船スキルの熟練度も馬鹿にならないというふたつの事情によるのですが、このところはスキル調整のため後者に動機の重点があるので、かなりむだにお金が溜まっていってます。そこでせっかくなので、新港のトップランカーにでもなってみようかとも。これについてはまた後日書くはずです。今はもっぱら、様子見の態ですが。(笑)

  このゲーム、ある程度熟達してしまうと、お金稼ぎの手管そのものはまったくこだわるに値しないことに気づくのですよね。ゲームを始めて間もないかたには、“10M、20Mを稼げるようになるまでは利益を出すことだけに汲々となることもあるかもだけど、そこはどうか楽しむことを大事にしてね”とアドバイスしたいものです。その気があればどのようなプレイスタイルをとるのであれ、そのうちお金は貯まるようにできてますから、このゲーム。まだ始めて間もないかたには信じがたい額でしょうが、本当の話です。

【吐息の航跡?:2005年10月 交易商人、宝石商人 まったり調理、がっつり宝石】
  今回上げた画像はおもにこのころ、昨年10月の商人在職時に撮ったものです。見ての通り、各種料理のまとめ売りや、インド渡航ついでのディヴでの仕立て道具まとめ売りなどにも手を染めていました。後者はいまでは成り立たない商法ですが、実質的にブーメランが廃止される11月の修正までは、ヨーロッパの道具屋で買った仕立て道具が倍額でも飛ぶように売れたものです。道具装備のため船倉を使用しない、とても好ましい“交易品”でした。(笑)

  交易商人はこの時期まで、巷ではまず出会うことのない超レア職でした。というのも、まずもって転職クエが出なかったのですね。わたしに紹介してくれたかたは、このクエを出すためだけに二週間くらいブーメランを続けていたそうです。こういうがんばりがあってこその価値というものは、依頼斡旋書で力まかせに何であれ出せる今日では感じられないものになってしまったのかもしれません。交易商は取引スキルが豊富で、お金稼ぎではなく調理やちょっとした日用品の交易そのものを楽しみたいかたにはうってつけの職業でした。在職期間は短かったけれど、なかなか楽しかったのを覚えています。 

  宝石商は、長い目での金策に見通しをつける目的でなりました。当時ポルトガル同盟港だったルアンダには自他共に“ルアンダ人”と称し称される高ランク宝石商のかたが幾人か常駐しており、訪れるたびにスキル上げを支援してもらったのを懐かしく思い出します。このため比較的短期間にR5+3まで上げることができ、ブーメラン廃止後の金策への備えとしました。ほぼ同時期にカロネード砲14門を作れるところまで鋳造スキルを上げた商会メンバーから、わたしのこの上がりかたを廃人呼ばわりされましたが、どうかんがえても逆ではないかと思います。思っています。五十歩百歩かもしれませんw
空白の密度 【吐息の航跡?】
  大型アップデートを明日に控え、サーバ全体がふだんとはかなり異なる雰囲気に包まれているようです。
  多くのひとがおそらくそうであるように、わたしの場合も外洋を航行中はもっぱら自分がPKならばどう動くかを考えつつ航路を選ぶわけですが(よそ見航海するためであれ、遭遇したいがためであれ)、今日に限ってはまるで予想とは異なり、ちょっと意外な思いがしています。

  というのも、いつもならば最多発地帯といってもよいカナリア沖から穀物海岸にかけてのエリアで、夜11時前後のDOL’sゴールデンタイムになんと一人も海賊のかたが検索にかからない。明日のアップデート以降は水食料なし交易品満載の航海がしにくくなることがすでに予告されていますから、駆け込みで稼ぎたい商船で海域自体は俄然いつもより賑わっているのに、です。
  それなりに意気込んで、場合によってはカーボヴェルデあたりで戦列艦に乗り換えられるだけの装備も携えて危険海域入りしたものですから、これはなんだか拍子抜けな思いがしました。そこでインド洋やカリブにいるフレにTellを入れて様子を探ってみるも、宝石相場が比較的良いセイロン前には数人いるらしいものの、やはりふだんと同じか少なめな感じ。その後黄金海岸からナミビア沖へと移動するもやはりPK不在。どこかで海賊会議でも開かれているのでしょうか。。。

  ちょっと異様とでもいっていいような平穏さに調子を崩されて、わたしのほかには酒場にしゃがみ込んでいるかたが一人いるだけのカリビブでこの日記を打っています。鳥の鳴く声が聞こえてきます。さざなみの音も流れています。のどかです。
  あした、とにもかくにも、楽しみですね。

【吐息の航跡?:2005年10月 商会ごとリスボンへ移転、鬼蛸会へ改名】
  さて、同じアップデートでも昨年10月のものは様々な面で物議を醸し、多くの人のプレイスタイルに甚大な影響を及ぼすものでした。そのことの功罪についてはここでは措くとして、その修正の余波を受ける形で、属している商会がリスボンへ移転することになりました。それまで若干二ヶ月半ほどの在籍ではありましたが、わたしにとっては初めてで、かつそこしか知らないマルセイユの商会を脱退するときは、発展的な移転のためとはいえそこはかとない寂しさに襲われたのを覚えています。
  このときのアップデートではユーザーからの反発が予想外に大きかったのでしょう、光栄は修正内容に幾度にも渡る改変を加えていました。が、総体として、ユーザーを疲れさせる側面の大きなものだったといまでも思います。商会メンバーやフレにも、この時期に修正を意識したやり込みをやるだけやって、結局はそれを最後にゲームを去ってしまった人がかなりいるように思えるのです。ブーメランの廃止や依頼斡旋書の実装という大筋自体は良いんですよね。そのやり方にプレイヤーをむやみに翻弄させる部分がなかったか、運営側にはきちんと検討してもらえていればよいのですが。

  画像の下半分は、この時期に当人のリアル事情で引退していった某有名海賊のかたの引退イベントにおける一幕です。ご覧のように、なかなかの有名人が揃っています。
  イベント後半は、彼がバルシャで沖に出て、それをみなで狩って賞金を稼いでくれ、という趣旨の“復讐祭”が開催されました。彼の味方に入る白ネームの人(わたしもその口でしたがw)や、どさくさにまぎれて他の赤ネームのかたを狩り出すかたなどが数十隻単位で入り乱れて、事情を知らずたまたまカリカットを訪れたプレイヤーにとってはおそらく驚きと迷惑の極みだったと思います。(笑)
  このPK専のかたはいつもカリカット沖近辺を縄張りにしており、インド渡航の際には付き物の名物的存在としてある意味とても愛されてすらいたことが、このイベントへの人の集まり具合からもうかがえます。リアル台湾人の彼が初めてわたしにくれたTellが当然、中国語だったのはナイショです。。。
回避、追撃。 【吐息の航跡?】
  大型アップデートを直前に控え、ノトスサーバもほのかな高揚ムードに包まれている感じがします。とはいえわたし自身は、あいもかわらずもっぱら漕ぎ&操舵上げを主眼に、海盆参りや長距離交易に精を出す日々が続いています。

  従ってやろうとしていること自体はいたってシンプルなわけですが、NPCを相手にしたスキル上げとの唯一最大の違いはなんといっても、海賊プレイヤーの存在です。こちらが追われることを厭わない航路を選んでいるためもあるのでしょうが、ここのところとにかくよく遭遇するようになりました。

  画像左上の海図(大商戦サイトより拝借しました。素晴らしく良質なサイトでいつも重宝させてもらってます)は昨今よく浮かんでいるケープ海盆周辺のものですが、先日はついにここでも海賊に襲われました。
  実を言えば、いずれ襲われるときが来るだろうなとひそかに期待し、試してみたいアイデアも抱えていたので、これはちょっと嬉しい事態でした。しかも相手は自分より旋回も船速も上なら船員数も遥かに上という、相手にするにはまさに理想的といってよい海賊仕様のアラビアンガレーでした。

  自船よりも航行性能の高い船に追われた場合、どうするか。素直に拿捕される、交渉によりその場を乗り切る、なりふりかまわずログアウト逃げをしてしまう、愛娘を差し出すなど対応は様々でしょうが、一つ有効な手段としては、下手なエンカウント(交戦開始)をせざるを得ない状況に相手を追い込む、というものが考えられます。このために用意すべきものは以下の3つ。

  ・交易時でも最低限の資材&弾薬(資材7、弾薬3程度)  
  ・射程の長い船尾砲および側砲(1座6門とかで可)
  ・海域変更線を意識した航行癖 

  言うまでもないことですが、PK海賊を相手とした逃避戦において、14門の大型砲ほどムダなものはありません。できるだけ多くの交易品を載せるために常備弾薬を切り詰めた結果、いざというときに弾薬消費の多い大型砲14門では、数発撃てるだけに終わりかねない。船尾カルヴァリン砲、船尾デミ・カルヴァリン砲あたりなどを使うと、非常に快適な逃避生活が送れます。
  資材による修理は、相手の遠距離射撃で沈まない程度に。残りのダメージは戦線離脱時に名工の大工道具で100回復させた方が、船倉を圧迫させずに済むので交易時には有効です。(ただし場合によっては相手を撃沈できるだけの戦力をもって交易することも大切です。こうすることで、特定の相手に対し双方のケースが互いにブラフとして機能するはずだからです)

  そしてここが肝要なのですが、追われていることが確認できても、できるだけ海域変更線まで転舵を待つこと。慌てて相手から遠い方角に舵を切ろうものなら、速度が落ちるためかえってあとあと相手に有利な位置からのエンカウントを許してしまいかねない。そうではなく、海域が変わるとしばらく交戦不可能になりますね。この時間を転舵と加速に当てるわけです。そしてできるかぎり、相手との位置関係が不利になるまえに再度海域変更が可能となるような方向に舵を切る。こうなると、相手は船首エンジェル砲による減速などに賭けるしかない、無理な位置からの開戦に踏み切らざるをえなくなる。
  いかに船足の速い海賊でも、追う立場からのエンカウントで拿捕にこぎつけるのは至難です。まともな海賊であればなるべく相手よりも前に出て、かつ可能なかぎりこちら側に船首を傾けた状態での開戦を試みる。これが海域変更線を使うことで事実上、原理的には不可能になります。(こちらがミスを犯さないかぎり、という意味です。どこかしらミスは付きものなわけですが)
  今回のケースでは図中央の赤い円内、4つの海域が重なり合った地点を基点に4,5回の交戦をへたあと、かたわらのテレビ番組が見どころを迎えたため(汗)、プライベートモードにしてアラガス海盆の南方へと姿をくらませ終了となりました。追うほうも追うほうですが、逃げるほうもよくやるなぁと我ながら思いますw

  実をいうとこのやり方を教わったのは、ノトスサーバを代表する某大海賊のかたからでした。先日、自身の履歴では三度目になる交易移動中の被拿捕をこのかたから蒙ったあと、たまたまチャットルームにいた知人がPKK艦隊の組織を呼びかけてくれたのでこれ幸いと参加させてもらったのですが、追跡の仕方、接敵回避の際のしのぎ方など、いろいろと勉強になりました。
  このときは穀物海岸からカーボ沖へと北上した時点でこのかたを目視範囲に捉え、カナリア沖を経由して北大西洋、再度カーボ沖へと抜けた時点で嵐となったのですが、この際船員減をかまわずに追いかけるべきだったところを、ふつうに嵐通過を待ってしまったのがとても悔やまれます。
  画像右上図は、この追跡戦のあとカーボヴェルデでの封鎖時に撮ったものです。検索で状況を把握できたのか、封鎖中幾人かのイスパニアのフレから応援と感謝のテルをもらいましたが、トータルで個人的には何だか、この日はこのかたにいいようにあしらわれた観があります。今後における抑止力の観点からも、攻撃を受けた際にはできるだけ反撃の姿勢を見せておきたいものですね。

【吐息の航跡?:2005年9月 地方海賊、私掠海賊 アフリカ東岸(lv19-)、カリブ(壷,lv29-)等にて修行】
  ゲームを始めて一ヶ月半もたつと、多分にこのゲーム内世界固有のルールや慣習にも馴染みだし、9月後半には海事レベル上げ及び白兵スキル上げのメッカである“壷”(現ベネズエラ・マラカイボ湾を指すゲーム内でのあだ名)へも通うようになりました。ただ壷で修行するには若干レベル的に早かったこともあり、艦隊編成にはいつも苦労したのを覚えています。画像左下図はその折のもの。当時は調理が主要な稼ぎ口だったのですが、このシャウトは商会メンバーを中心に組んだPT内においてすら不評だったため、すぐにやめました。(というか売れるはずもありません。いま思えば、とにかくいろいろしてみたかっただけなんですね^^;)

  画像右下は9月中にヴェネツィアで開催された商会イベントでの一幕。噂に聞く“腹筋”アクションを初めて目にし、あげく生みの親のジントックさんから直接手ほどきを受けているところです。(笑)
  このアストレア商会主催によるユーザーイベントでは、別鯖からの来客も併せ、広場だけで軽く200人超の人出がありました。わたしもカリブで仕入れたブーゲンビリア15個ほどを配ってまわり、色々な人と知り合ったのを覚えています。このときの賑わいを思うにつけ、いまのさびれかたはなかなか心寂しいものがありますね。

  それはそうと、書き出すとどうしても記事が長くなってしまいます。どうにかならないものでしょうか><
バルタザールの白旗 幽霊船団補記
  しばらくぶりの更新になってしまいました。この半月ほどのあいだにも、思い返してみると大海戦や地中海ウルトラクイズ(ノトスサーバならではのユーザーイベント)、フレとの海事クエアジア紀行や初めての本格的な追撃戦(PKK)などけっこういろいろなことをしているのですが、気分的にはなぜか低調な時間が続いていました。
  そんなわけで日記を書くところまでなかなか行かなかったのですが、更新が滞っているあいだにカウンター数だけは5倍近くに増えており、リンクをもらったかたがたの威力にあらためて感じ入っている次第です。(笑) リンクありがとうございます。

  写真はこのうち、幽霊船イベント参加中に起きた一幕を撮ったものです。先日書いた幽霊船の記事とは別の機会のもので、写真自体は幽霊船団との戦闘時のものではありません。これについては後述します。
  ともあれ『禁じられた海域』、うぉんうぉんと亡者たちがうなり紫雲ただよう船団を相手にしたこのクエストがすっかり気に入ってしまったわたしは、先日の模擬同好会企画のあとも、猫教団教祖の主催PTや同じ日に二次会的に組まれたようかんさんたちのPT、大海戦当日の昼間に組まれたモジャスさんたちのPTなどに参加、すでに計4回5交戦も経験してしまいました。
  これだけやるともう当初のわくわく感もどこへやら、いたって冷静に戦えるようになってしまいます。そうなって観察してみるとどうも、先日記事に書いたキャノン搭載という読みは間違っている様子。射程とダメージ値の感じからは、主装備はどうやらカロネード砲、他に煙幕弾も使用。メテオーラ砲だけの可能性もありますが、それにしては少し被弾時のダメージが大きい気がします。水平Rが高ければ別ですが。

  この日記を参考にしたというかたが実際にいらしたのでさらに付記しておけば、外科は早く(外科というか、幽霊だけにケガしないのかも!?)、修理は遅め(デフォで帆が破れてるわけでw)、船速のわりに旋回値がすばらしく高いです。出現海域はアゾレス諸島南沖、座標14750.3450付近。修理用の資材は戦列主力艦隊で最低30以上、50前後が無難、何度か負けそうな予感がするときは100あってもいいかもです。
  戦利品は報告時に船首エンジェル砲、戦闘終了時に4-5割の確率で船尾エンジェル砲、ほかに呪術に使えそうな交易品セット(毒草+水銀)がもらえることも。船尾砲のもらえる確率は同時に居合わせたのべ100人ほどの結果より得た予測です。(自身は4回5交戦で2基獲得)

  それでこの写真自体はというと、見ての通り幽霊船クエではなく、イスパニアイベントでの戦闘を撮ったものです。対幽霊船で組んだペア艦隊にトラブルがありサンファンへと戻ったとき、少し待ちそうだったので沖に停泊していたイベントNPCをクリックしてみたところ、なんと戦闘発生、サンファンに停泊中のPTメンバーにも声をかけて一緒に遊んでもらいました。このイベントNPC、数ヶ月間この場所に浮きっぱなしで、通るたびに気にはなっていたんですよね。(笑)
  写真ではわたしの右前方に敵旗艦とイングランドの僚艦がいますが、このあとわたしの船首砲で敵旗艦が混乱したところをこのかたが捕捉、もさもさと拿捕にこぎつけて戦闘は終了しました。ストーリー的には本来主戦級なはずのバルタザールが早々に白旗を揚げているのはまぁ、ご愛嬌ということで。
  このときのPT仲間Yukiさんの日記にも記述があります↓ よろしければご一読を^^
 http://diarynote.jp/d/69207/20060131.html

  少し思ったのですが、海事クエストでもイベント戦闘のように街なかにイベントNPCが登場したり、オスマン襲来の突発イベントのようにNPC船がしゃべったりするのも面白いかなぁと思うのですが、いかがでしょうか。海事に限らず、このゲームのクエストって数の多さにくらべてとにかく単調さが目立ちすぎな気がします。
 
  今回は回想シリーズはお休み。ネタがあるうちは小出しにしないと。(笑)
海盆とは何か 【吐息の航跡?】
  イングランド模擬っ子との対抗戦で燃え尽きた感もあり、先週の平日はもっぱら“ただ浮かぶ”ことばかりしてました。

  現在海賊職なのですが、そろそろ転職したいこともあり、操舵と漕船のスキル調整のためひたすら浮かんでいるわけです。写真のうち船員が悲鳴をあげている二点は、そのときのものです。この操舵&漕船同時上げに最適な海域“ケープ海盆”では、このようにときおり吹雪が巻き起こります。

  軍人以外のかたには必要もなく、また海賊行為の危険も少なからずあるためかあまり知られていないようですが、この海域は平穏な地中海に比べて26倍、荒波すこぶるインド洋や大西洋に比べてもほぼ倍近いスピードで操舵スキルの熟練度が上がっていきます。そのため長く浮かんでいると、お仲間の軍人さんも時折現れて軽く挨拶を交わしたり。結局ここで数日かけてテレビ番組をいくつかと、DVDを3本ほど鑑賞しました。ともあれこんな場所で勧誘マークを出したところで、誘ってくれる人が現れるはずもありません。(笑)

  ちなみにこの“海盆”という呼称。これは文字通り海底面の地形が盆地状になっている場所を指すわけですが、少しこの時代にふさわしくないように思います。沖合いにある海盆や海嶺などの探索が進むのは、早くても探信音による調査が始まる20世紀前半以降のことではないでしょうか。この時代にこうした海域の呼称区別をどのように行っていたのか、気になるところです。(あやふやな知識に基づいているので、ご存知のかたがいればお聞かせいただけると嬉しいです)

【吐息の航跡?:2005年8月 准士官、地方海賊等 ジェノバを中心に活動(-lv19)】
  goodbyeでプレイしだした当初は、海事スキルを中心に育てていく方向性はありつつも今ほどそれに特化することもなく、冒険クエをこなしたり、地中海の港々にある交易品の値段をメモして回ったりしていました。相場が見られる会計スキルの便利さを知ったのはけっこうあとのことでしたが(笑)、これはこれで楽しんでやっていたのを覚えています。写真のように、たまたま遭遇したユーザーイベントに参加したり、いろいろな場所でバザーを出したり。大規模ネットワークゲーム自体これが初めてでしたから、あらゆることが新鮮でした。
  ちなみにスフィンクス前では、上陸地点でバザを出しても、ゴザは出ない、という発見をこなしました。ともあれこんなところでバザを出したって、買ってくれる人が現れるはずもなし。しばらく待ってみたのですが、二人ほど目の前を駆け抜けていったのを覚えていますw

  やがて商会メンバーのアドバイスにより、いわゆるジェノバスクールでの海事修行を始めることになります。その最初の頃、ふとしたきっかけで人からデミキャノン砲を1基譲ってもらい、使ってみたら格段に強くて驚いたりもしていました。しかしすぐに船を難破させて砲を海に流してしまい、あとで浮き輪の使い方やデミキャノンの相場を知って悔しい思いをしたことを覚えています。今では安価な砲という位置づけのデミキャノンも、その時には目が飛び出るような値段だったのですね。本当に底抜けの初心者でした。(笑)

  さて、この頃の特筆すべき事件を一つ上げておけば、やはり艦隊メンバーからこのキャラ名でのプレイ続行をやめた方がいいかも、とアドバイスされたことでしょうか。そっくりの名前のキャラがいて、そのキャラのかたはもっぱら海賊に襲われる日々を送っているので絶対に間違われて追われる羽目になるよ、レベルが低い今のうちにキャラを作り直したほうがいい、とのことでした。
  当時のわたしにしてみれば“何をわけのわからないこと言ってるんだこの人…”な感じだったのですが、のちのちリスボンの銀行前で、このアドバイス中に出てくるかたご本人と遭遇することになります。5人で動いていてみな服を着ておらず、しばらく眺めていると話しかけてきたのですが、なんと日本語が話せない。

  これがgoodboyとgoodgirli(iが付きます、なぜか)との出会いでした。彼らが“中華”と呼ばれ、5人の中の人は同一人物で、胡椒を商った金でリアルマネーを取引しているらしいことも、このときはまだ知りませんでした。また、そう遠くない未来に、初めて会う人に日本語を話してびっくりされたり、実際に中華狩りされたりする楽しい日々が待っていることも、このときはまだ知りませんでした。
  しかしこの名前ならではの出会いや事件が多々あったのも確かですから、上記のアドバイスを聞いたとき、軍人でいくんだからそれくらいじゃなきゃ^^と考えキャラを作り直さずにいて良かったと今は思います。(この日記にもらった最初のコメントも、偽中華ならではのものでしたしねw)

  とはいえそれ以後彼らの行状を知るに及び、商会チャットのなかで冗談まぎれに、goodboyとgoodgirliは幼い頃にわたしを捨てた実の両親で、捨てたわが子とも気づかない彼らにgoodbyeは血の復讐を誓い武人修行の日々に明け暮れている、という脳内設定ができあがっていきました。そろそろ、実行の日が近づいてきているのかもしれません。(笑)
熱戦!模擬同好会vs模擬っこ倶楽部!! 【吐息の航跡?】
  さて、幽霊船団と戦った日の夜は、イングランド模擬っ子倶楽部とイスパニア模擬同好会との対抗戦がありました。写真はその一コマ。

  かなりの期待をもって待ち望んでいた機会です。話を通してくれた双方のまとめ役のかたにはとても感謝しています。彼らと一度、とことんやってみたかった。というのも大海戦や多国籍模擬、危険海域での実戦等を通じて、戦場でときおり遭遇する彼らの艦隊行動にはずば抜けて高い完成度を感じることが多かったからです。

  結果からいえば、期待通りといいますか、期待を大きく超えた収穫がありました。勝敗に関して言えば、かろうじて全敗ではないものの、ほぼそれに等しい成績でした。
  一番の収穫はなんといっても、知りうるなかで最強レベルのかたがたを相手に、嫌と言うほど回数を重ねて実践経験を積めたことでしょうか。連敗し続けているのですから、一戦一戦にかならず反省すべき箇所と問題点の発見があり、次の一戦で修正を試みる機会を得ることもできたわけです。その繰り返しができた。
  ただ残念なのは、イスパニア側の集まりが思いのほか悪かったことです。個人的にはまたとない機会と目していただけに少し意外な気もします。おかげでリズミカルに連戦できたといえばそうなんですが。

  ここでこのときに得た戦術面での具体的な知見を開示することは今はしませんが(恐らくやっても上級者のかたにとっては稚拙なものになると思います)、この模擬を通して強く実感した艦隊戦の妙あるいは最も基本的なコツとでも言うべきものを一つだけ書き付けておくならば、

 “僚艦の動きの癖をよく知っておくこと”

  これに尽きるかと思います。

  艦隊行動ではよく複数同士でメリーゴーランド状態に陥るわけですが、彼らの場合この状態のバラしかたが非常に綺麗でした。大きな渦を、いくつかのまとまりをもった小さな渦に分けていく。そして相手が気づく頃には、局面局面での数的優位を確立している。個々のスキルランクの高さというのは、この段階ではまだ二義的な要素でしかないんですよね。

  たとえば二隻で相手一隻を挟んだ状況下などでは、僚艦が仕掛けに出るタイプなのか、あるいは待ちのタイプなのか、仕掛けるとすれば内方向への転舵か、囮弾を撃ってクリを狙うのか、等をあらかじめ知っておくことが、自船の動きの精度を高めることへとつながっていく。
  このゲームでは、舵を切れば切るほど、船の速度は遅くなります。画面の中心につねに自船が表示されるため、体感できる以上に他艦からみた船速は落ちていると考えたほうがいい。つまり精度の低い動きを重ねれば重ねるほど船速の回復は遅れ、僚艦のイメージからも取り残されることになるわけです。
  したがってもし海戦では作業量の多さだけが勝負を決めると思っている人がいたら、それは大きな間違えかもしれません。むしろ本当に必要がなければ絶対に舵は切らない、砲は撃たない。そこに費やす手数があるなら、艦隊支援へとまわす。上手い人たちの艦隊行動が、ときに円舞かと思うような流麗さを見せる理由の一端はここにあるはずです。

  冒険や交易の要素も盛り込んだゲームですから、海戦それ自体は、戦闘のみを主眼においた他のゲームには質的にどうしても劣るだろうとずっと考えていました。けれども実はけっこう、奥が深いものになっている。こうしたことが見えてこないうちに、このゲームの海戦システムに生半可な見切りを付けなくて良かったと思います。

  とはいえここらへん、当人たちはかならずしもその時々に意識してやっているわけではないかもしれません。むしろ意識せずに僚艦の動きを読めるようになっていることが重要な気がします。敵の動きが読めないのはともかく、味方の動きが感覚的につかめていないのではお話になりません。一歩身を引いて考えれば、まったく当たり前の話なんですけれど。
  模擬の報告、以上です。

【吐息の航跡?:2005年8月3日 夏の初心者優遇キャンペーンにて課金】
  8月3日以降は新たに課金する人向けの特典が幾つか付加されることもあり、7月の体験期間終了後しばらく休止期間を置いていたのですが、その間はゲームにINしたくてとてもウズウズしていたのを覚えています。まだインドやカリブはおろか、穀物海岸やバルト海も知らない頃でしたから、すべてが新鮮でした。

  そして8月3日、新三国の実装当日ということもあり、パッチのダウンロードが済んでもサーバ混雑のためなかなかINできません。そしてようやくINできたあとまず最初にしたことは、裏キャラをつくることでした。体験期間のあいだにいろいろ試行錯誤した結果、このゲームの一方の醍醐味である冒険クエストや地図は、べつに特化したキャラを作った方が楽しめるだろうと判断したんですね。
  新しいキャラの国籍はヴェネツィアにしました。元々中学時代に塩野七生の小説群に嵌ったのが、わたしが大航海時代というか世界史自体に興味をもった最初のきっかけでしたので、現6ヵ国のなかでは一番思い入れがあったのです。

  そのためいずれはgoodbyeもヴェネツィアへ亡命するつもりで半年近くゲームを続けて来ましたが、その意思はだんだん薄れつつあります。いろいろ見聞してるかぎり、いまいるイスパニアがもっともまとまりにかけた国、のように映るからです。大海戦後の会議などもお祭り気分で、ほとんどの軍人が重要視していません。それでも何とかまとめようとしてるかたの苦心を無碍にする気はむろんありませんが、そういう自由なムードはけっこう好きです。
  もし7月の段階でヴェネツィアが実装されていたら、軍人キャラのgoodbyeの方がヴェネツィア国籍になっていたはずです。そうなっていたらきっと、様々な面で今とは異なるプレイスタイルになっていたのではないかと思います。天の配剤というのは大げさですが、まったく縁は異なもの、ですね。
死霊の船団♪ 続スキル公開♪ 【吐息の航跡?】
  オスマン来襲イベントの翌日曜日は、イスパニア模擬同好会の方たちと幽霊船クエをやりにカリブへ行ってきました。写真はそのときのもの。

  耐久1000、船員250、船員の回復力も凄まじい幽霊船が10隻です。かなり苦戦するかと思いきや、僚艦の戦闘力の高さもあって余裕を持って楽しめました。しかし援軍として入った二戦目では沈没・・・。旗艦のかたが資材がなくなったとのことで、事前に渡したら自分の修理分がなくなってしまったのです。
  ちなみにこの幽霊船、至近距離での破壊力が格段に上がったのでおそらくキャノン搭載、煙幕弾も使っていました。そして戦利品の船首エンジェル砲、自分ではまだ使っていないのですが、この日の夜に催されたイング模擬っ子クラブとの対抗戦で、この砲の威力を嫌というほど味わうことになります。この模擬戦については次回書きます。

  ふだんこうした大人数でのイベントは決まって夜にやるものですから、日曜の昼間にワイワイとできたのも何だか新鮮で良かったです。



  さて、昨日のスキル公開記事ですが、書き出してみるとやたらに長くなってしまったので、冒険・交易スキルについては記述を加えた上こちらに移すことにします。

  まず冒険スキル。操帆や測量など普段の航行を支援するものは別として、純粋に冒険クエや地図発見で使用する探索・考古学・財宝鑑定・開錠の4つのスキルは、ほとんど死に体と化しています。10月以降使ったのはおそらく、インド洋でフレに付いて回って冒険経験の足しにしたことが一度あるだけです。といって捨ててしまうのは、プレイに抜けがなくなる気がしてどうにも躊躇してしまいます。
  今後視認は欲しいところですね。海上で拾い物ができるようになる以前、捨てたきりになっています。

  次に交易スキル。調理も上記冒険スキル同様、10月に商人へ転職して以降はほぼ不使用。とはいえこちらも同じ理由で、真剣に困ることがない限りおそらく保持するのではないかと思います。
  身体言語や警戒は、まぁデフォということで。と言いつつも、警戒はかなりあとになって取りました。軍人だし停戦状を持っていれば別にいらないかなと思っていたのです。けれどNPCに捕まるのって、体感する以上にかなりの時間的ロスなのですよね。
  宝石取引は唯一(といっても会計スキルとペアですが)、海事や航海補助以外のスキルで現役といっても良い活躍をしてくれています。生産系のスキルと異なり単独で機能するため、スキル枠を圧迫しないという意味でも、今後も収入源としてはこのスキル一本でいくことになりそうです。
  専業軍人のなかには、戦闘のかたわら経費節減のため砲を自作する方も多いようですが、わたしはこのようにスキル枠の問題もあり、宝石で稼いで軍装はバザーで整えるやり方をとっています。ただこの頃は、砲よりもむしろ名匠剣を研いでみたいなという欲求が生まれつつあります。

  スペイン語は母語なので捨てられません。が、おかげで領地内のNPCと話すとなんだか和めます。こういう感覚はけっこう好きかもしれません。海外から成田に戻ってきたときの感覚に近いものがありますよね。
  スキル公開、以上です。

【吐息の航跡?:2005年7月半 マルセイユの商会ヴェールギャランへ入会 体験期間終了に伴い休止】
  ゲームを始めてまだ間もない頃、マルセイユの街なかで「これから布教活動をするので広場の教会へ来てください」というシャウトを目にしました。まだシステムの理解もよくできていなかった当時のわたしは、そういうゲームのやり方もあるのかなと興味をもち、とにかく教会に向かってみようと思いました。

  これがわたしが最初に所属した商会ヴェールギャランとの出会いです。シャウトしていたのは商会長で、あとから振り返れば何のことはない、いろいろ喋ってはいましたが要はただの商会勧誘だったのです。そして追尾のやり方を教わり、管理局前に連れて行かれ、試しにやってみてごらん、と商会登録のやり方を教わり、退会処理のやり方は教わる間もなく、わたしを追尾させたまま彼は管理局前を離れたわけです。まるで上京したばかりの田舎娘をキャッチで騙し、変な契約書にサインさせる悪徳ブローカーそのものです。

  まぁただこの商会は当時、商館獲得を目指してロンドンからの引越し時でいろいろ賑やかだったこともあり、また程よくアドバイスをしてくれるメンバーが多かったことも大きかったのでしょう。すぐに居心地がよくなり、そのまま疑問を抱くこともなく居座り今に至っています。途中、商会ごとリスボンへの引っ越しをしましたが、それについてはまた今度。
  7月末、10日ほどの休止期間を置いたあと、8月3日新三国実装時に課金しました。明日へ続きます。
オスマン来襲♪ スキル公開♪ 【吐息の航跡?】
  写真は先週の突発イベントでの一コマ。

  チュニスを出たオスマン艦隊がパルマ方面へ侵攻してくるというものでしたが、事前告知なしの抜き打ちイベントという点も込みで、これまでの公式イベントのなかでは最も楽しめたものでした。
  画像はイベント発生中、補給に寄ったバルセロナの港前で撮ったものです。海戦主体のイベントであったため、このイベントNPCの存在に気づいた人は案外少なかったかもしれません。

  さて今回は自身のスキル公開をしてみます。ちなみに現在の職業は私掠海賊です。

R10以上 釣り 調理 修理
R8-9   操舵 剣術 突撃 砲術 水平射撃 弾道学 回避 機雷敷設 応急処置 
R5-7   漕船 戦術 銃撃 収奪 速射 統率 外科医術 救助
       操帆 測量 探索 考古学 財宝鑑定 宝石取引 運用 身体言語 保管 警戒
R4以下  機雷発見 防御 貫通 造船 見張り 
       開錠 会計 スペイン語

  見ての通り、R10以上のスキルに戦闘に関わるものが一つしかありません。スキル鍛錬をまともにしてこなかったことが明白なわけで、まだまだ発展途上です。
  とはいえ修理スキルだけはR13(現在は非優遇の為10)なのですが、このスキルだけ突出してしまったのはおそらく、宝石商をへて上級士官になるまでの長いあいだ、砲なし装甲なしの白兵軍人を続けていた影響ではないかと思います。貧乏生活の副産物ですね。

  貫通がとりわけ低いのは、スキル上げに特化した修行をおこなわない限りあまり使う意味がないと目してきたためで、戦闘スキルとして重視していないわけではありません。ただ弾道と水平は、ランク以前に射程範囲が拡がること自体がすでに価値なのですよね。そのため優先して使ってきました。比較的長くやっていた上級士官の優遇スキルに貫通がない、というのも大きいかもしれません。

  今後はまず、主要な海事スキルをR10まで上げておくことを目標にしようと考えています。一線級の人を相手に負けたとき、直接戦闘に関わるスキルが非優遇カンストしていないようでは何の言い訳にもならないと思うからです。そのあとは砲術系の特訓が待ってます。(笑)
  それにしても漕船スキル、上がりませんねぇ。現状大海戦等では意味の薄いスキルになっていますが、それでも接敵に関わるものですから今後の修正や新型ガレー船の実装次第では重要性を増す可能性も高いように思います。ときどき漕ぎR10を自慢する人がいますが、いったいどれだけの時間を・・・^^;
  逃走と接舷は局面局面で見張りと入れ替えて使う気ではいます。とくに艦隊戦で逃走を使って回り込む手法は、大海戦での小・中クラスでとりわけ重要性を増しているように思えます。

  スキル公開ネタ、以上です。長くなったので冒険・交易スキルについては日を改めることにします。
  軍人の場合、スキル公開は弱点を晒す行為ともなるため忌避する人もいますが、わたしの場合はこのように、いまのところつけ込まれるような弱点が特に見当たりありません。(全体的に弱いので相手にされない、という意味ですw) そういう状態でいられるうちに、一度やってみようと思ってみました。
  このところはスキル調整のため、DVDを観つつのケープ海盆での操舵・漕船上げや、お金稼ぎもかねてインド交易などをしています。いま、セイロンに着いたところです。途中、よそ見していて久々にPKされました。海賊の来襲も積荷がないと、余裕をもって楽しめますね。
  
【吐息の航跡?:2005年 7月12日 体験版にてセビリア海事ギルドに出現】
  実をいうと、他のサーバにもgoodbyeというキャラはいます。体験版で始めたとき、まずはいろいろやってみようと思い、いろいろな職業のキャラをつくって、少しやってはサーバを移動するということを繰り返していたためです。そして流れ着いたのが、リスト下端に位置する我らがノトスサーバだったというわけ。

  しばらくまえユーザーイベントに参加すべく別サーバのgoodbyeへINしたことがあるのですが、なんとお金も積荷も船員もほぼ皆無。どうやら難破した直後に落ちていたようです。当時は浮き輪の使い方も知りませんでした。たぶんこのときのショックはそれなりに大きかったんじゃないかと思いますが、そのおかげで今の出会いや付き合いがあるわけですから、ゲーム内人生もどう転ぶかわかったものじゃありません。
  ではまたあした。 
はじめまして
初回なのでとりあえず、これまでの履歴を概略してみます。

2005年 7月12日 体験版にてセビリア海事ギルドに出現
7月半  マルセイユの商会ヴェールギャランへ入会 体験期間終了に伴い休止
8月3日 夏の初心者優遇キャンペーンにて課金
8月   准士官、地方海賊等 ジェノバを中心に活動(-lv19)
9月   地方海賊、私掠海賊 アフリカ東岸(lv19-)、カリブ(壷,lv29-)等にて修行
10月  商会ごとリスボンへ移転、鬼蛸会へ改名
      交易商人、宝石商人 まったり調理、がっつり宝石
      対ポルトガル カサブランカ沖大海戦  戦闘用ガレオンにて参戦
11月  上級士官 カリカット周辺にて活動(lv37-)
      対イングランド チュニス沖大海戦  重ガレオンにて参戦
12月  再び私掠海賊、壷へ(lv48-)
      対ポルトガル カリカット沖大海戦  重ガレオンにて参戦
12月31日 海事レベル52に到達 年明けを経て戦列艦購入
2006年1月 対イングランド カサブランカ沖大海戦  全クラスに参戦
1月25日 Diary Note 更新開始

  もともと対人の海事専門を自分のプレイスタイルの到達点と定めていたので、現状最強の戦列艦に乗れるようになった時点からが本番と言えなくもありません。とすればまさにこれからとなるわけで、ついでにプレイ日記も始めてみることにしました。
  外見的にも機能的にも時代遅れのDiary Noteを選んだのは、わたし自身が海事をやる上で参考にしてきた軍人系ブログの多くがここを使っていたから。

  以降10日ほどのあいだ、回顧シリーズ“吐息の航跡”と題して、上記の概略事項について一行ずつ詳説を加える形でしばらく回想に耽ってみようと思います。

  ともあれはじめまして、今後ともよろしくです。

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